真っ暗闇の深い空…


不思議な気持ちでおうちの中に入って…小さな瞳を、グリグリ広げて天を見上げれば…
真っ暗暗の先には…もっと真っ暗が広がっていた…
怪しげなものの怪がひそむ先には、自然の広がりと、闇が必要なのかも知れない…

囲炉裏で燻された深い茅葺の天井には…煤が溜まり、暗い空間が生まれて…
害虫よけに養蚕の部屋として使い込まれた場所は…命が宿り、深い味わいが残ります…

人の住まない家は、ボンヤリと悲しく…
家族が見えない住まいは小さく映って…
綺麗なお家がたくさん並ぶけれど…町の中は閑散と、時間が止まっているようです…
どこの誰が暮らしていた住まいが壊されて…
見知らぬ家族が残した跡が消えて行くのは、伝統の文化や歴史が絶たれるほど悲しい時間だと思います…
住み継がれる住まい造りも大切で…
守り継がれる人造りや町造りがもっと大切なんだと思います。