暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

荒れ狂う

2020年10月16日 | 古民家
 お天道様が元気な頃は・・・ヒョイと、ひとまたぎの川も・・・
グルグルと雨が舞えば・・・見た事の無い表情で荒れ狂う川になります・・・。
木造の橋が渡っている川も・・・幾度となく流され・・・
向こう岸が見渡せないほどの川に橋は無く・・・渡し舟も天気次第の曖昧さでは・・・
向こう岸に渡るのにも一苦労で・・・
お天気任せの毎日は・・・のんびり構えた暮らしが似合っていた・・・。

あるべき事が、あるべき姿で目の前に並べられて・・・
ある時、その一つがそろわない時・・・どうして良いのか右往左往してしまう・・・。
いつも不ぞろいなら・・・またいつもの事かと落ち着きを取り戻して・・・
何とかなるさと・・・ドシリ構えて、次なる手段に取り掛かる・・・。
自然相手では、そうせざるを得ず・・・それが本来の時間の流れなんだと思う・・・。

人の工夫が自然と一体となった橋は今も残され・・・
美しく・・・愛される風景と一体になって、この先も大切にされると思います・・・。
荒れ狂う川は人の手が入り・・・一旦は暴れん坊がいなくなっても・・・
海や森がそれ以上に荒れ果て荒れ狂い・・・川も、今まで見た事の無い顔を見せ始め・・・
これまでにない、慌ただしい暮らしが流れています・・・。
もう少しのんびり構え・・・流れに任せ、流れと寄り添う暮らしを見つめられたらな・・・と思います。





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道の流れ

2020年10月15日 | 古民家
クルマの歩く道・・・人が通る道・・・獣が進む道・・・物の怪が浮かぶ道・・・。 
いろんな道が、明日や明後日に向かい広がれば・・・ 
その先に、未来があって・・・見知らぬ世界があって・・・
交わる事が無い道に偶然ぶつかれば、何かワクワクする道に乗る事が出来るのかも知れない・・・。 

時間の流れは、時代ごとにその速さは違うかもしれなくて・・・ 
急いでも急いでも、歯がゆいほど前に進まないのは・・・自然の流れで進んでいたから・・・ 
急に走り出したのは・・・人の歩みで時代が進んで来たから・・・。
 自然に寄り添っていた古民家の暮らしは・・・そんな流れに漂う暮らし・・・ 
せかされた流れに乗れなくても、致し方ないと思いたい・・・。 

古い建物の材料を丁寧に残して、新しい住まいを造る・・・ 
森に育つ木材を、育った場所と同じ環境に合わせ・・・その性格を生かして住まいを造る・・・ 
素材造りに数年かけて・・・自然の力を借りて住まいを造る・・・
 自然の力を借りるには・・・手間暇も、じっくり時間を掛ける自然の流れも必要です・・・。
住まい方に必要な時間が早すぎると、とても多くの落とし物をしているような気がします。
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食卓

2020年10月14日 | 古民家
 紫色と黒の空が浮き出る頃に・・・お家へ帰る道すがら・・・
あちらこちらから流れて来る、みそ汁の香りや・・・カレーの香しさ・・・
家の晩御飯はなんだろうと・・・トロトロ歩く、その道のりは・・・何故かワクワクでいっぱいになる・・・。

テーブルを前に・・・家族が見渡せる景色が少なくなり・・・
手料理もおぼろげで・・・用意された品々が並べられてしまうと・・・
コトコトと炊き上がる風景を頭に浮かべ・・・
言葉少なく口をつぐみ、味気ない夕暮れの淡い一人事になってしまいそうです・・・。(あくまでも個人的な見解です。)

炊き立てに揚げ立て・・・どんな料理でも作り立てが一番で・・・
毎日の贅沢は無くても・・・家族そろって食事が出来る贅沢・・・
それは、暮らしに中でかけがえの無い時間なのだろうと思います・・・。
住いのあり方も・・・時間の共有や、ワイワイとする雑多な暮らしが想いを巡らせ・・・
関り合いのある豊かな暮らしになるのかも知れません・・・。
音も光も・・・流れる香りも漏らさない、四角四面の暮らし方は・・・
とても悲しい暮らしのように思えてしまいます。


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魅力

2020年10月13日 | 古民家
 ポロリころがる、なんて事の無い、道端の石も・・・
カサリと舞う、枯れた葉っぱも・・・
声も聞こえず・・・こちらの言葉に答えもせず・・・
まっしぐらに我が物顔で・・・身の回りにあるすべてに神が宿る・・・
日本の、とても深い考え方の一つです・・・。

古い物に愛着があるように・・・物に命が宿る理由はいろいろあるようで・・・
虐げられた者の心が人形に宿る話や・・・年月を重ね自然と化ける事もあって・・・
モノを大切にする教えを説く為の手段であったりもするようですが・・・
古民家に合うお話しでは・・・座敷童がとても似合い・・・
おかっぱ頭のおちゃめな着物姿で・・・家の繁栄を象徴する様に言われています・・・。

妖怪なのか・・・お化けなのか、それとも幽霊なのか・・・
得体のしれないモノは全部童話か昔話し・・・それとも神様扱いとなる信心深い社会では・・・
ずいぶんとのんびりとした考え方で・・・子供だましの暮らしもあったかも知れません・・・
それでも、自然や日々姿を現す・・・おかしな日常は・・・
笑い飛ばすか・・・恐れにしてしまい・・・
曖昧な境を造る事で・・・いろんなつじつまを合わせてきた気がします・・・。
古民家は・・・そんな曖昧さが魅力的なのかなと・・・思います。




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繰り返し

2020年10月12日 | 古民家
 ほがらかな温もりに・・・震える暑さ・・・透き通る風に・・・沁みる入る寒さ・・・・・・
好きな季節は?と言われれば・・・秋と冬・・・と答える・・・。
ドシリと空の低いねずみ色の雲と・・・真白な世界が半年も続けば・・・
嫌気がさして・・・心が重たくもなるもので・・・
だからと言って、白と青の抜ける景色が美しいとは思っても・・・
何故だか、潮のハグにはなれないモノで・・・
この季節の夕焼けと・・・パサついた空気感に安らぎを感じます・・・。

水は木材の大敵で・・・白蟻も腐朽菌も、今年多かった名前も知らないカビ達も・・・
水無しでは元気でいられなくて・・・
木材の水分量が20%以下ならば・・・何とか住まいも傷まないでいられると言う事だそうで・・・
雨漏れに水漏れは、とても住まいに負担をかけています・・・。

TVでも見ているその脇に・・・ジャムの小瓶や洗面器が無造作に並んでいる・・・
トタン屋根のあばら家の住まいならではの光景で・・・雨漏れなどは暮らしの一部だった頃・・・
断熱性能も気密も無関心な建物が古民家で・・・
どれほど夏の暑さと湿気を楽しむか・・・そんな暮らしに重きを置けば・・・
床下が風が流れる石場立て・・・風が流れる窓だらけの開放感あふれる田の字の和室・・・
お日様と愛想よく暮らす・・・深い軒と大きな屋根・・・
少しづつの変化に気付かず・・・不具合に気付き始めた時にはもう手遅れ・・・
そんな失敗を繰り返して今までやって来たのに・・・
まだまだ繰り返しは続いてしまうのかも知れません。

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