暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

具合

2020年10月11日 | 古民家
 どうも具合が悪い・・・体の調子もあれば、タイミングが悪い時にも使われて・・・
幅広く、便利に使われる万能の言葉であっても・・・
当然、良くない場面に使われる言葉で・・・
建築で言えば、仕上がりが悪く納まりも悪いのだから・・・なんだかしっくりと来ない・・・
そうなると体の具合も悪くなってしまうものなんだろう・・・。

始末が悪い・・・も、同じように意味合いで使わるのですが・・・
日常会話で姿は見せず・・・古い言葉となり・・・消える言葉・・・。
若者言葉が生まれ・・・流行語大賞があって・・・サラリーマン川柳で時代の流れを感じ・・・
数年もすると、死語と言われて・・・口に出してしまうと気恥しい顔になる・・・

暮しの中にある流行・・・
床材や壁材・・・家具に照明器具・・・チカチカと光り輝く目新しい意匠は・・・
浮かんでは沈んで・・・少しづつ変化しながら繰り返し・・・
当時の流行りを知らない世代が、目を輝かせる・・・。
古民家の世界は時間が止まったまま・・・静かに時を刻み・・・
大して変化もせずに・・・100年・・200年と暮らしを見守ります・・・。
どうも具合の悪い暮らしが続くと・・・変化の少ない落ち着いた空間を求めるものなのかも知れません。



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CooLな

2020年10月10日 | 古民家
 ガラスの模様ににチカリと驚き・・・太陽にかざせば、見知らぬ世界が目に飛び込んで・・・
おはじきにビー玉で遊ぶ子子供も、そうそういないだろうけれど・・・
シャリシャリと
オレンジ色の網の袋に入れて持ち歩くだけで・・・
素直な優越感に、心は満たされていました・・・。

遊びも勉強も・・・暮らしの、なにかしらも、その時代を知るからこそ生き生きとして・・・
お互い久方ぶりに出会った時、頭の中から目に映し出される映像は一瞬で、懐かしの舞台が広がるような気がします・・・。
落語噺などは・・・自分が生まれるもっともっと、はるか昔しの出来事で・・・
熊さんやはっつあんが出て来ても・・・なかなか頭に思い描くのは難しいのかもしれません・・・。

古民家の土間や竈・・・薪で焚いたお風呂の世界はアニメやおとぎ話し・・・
懐かしいと思う記憶があるはずも無いのに、DNAに刻まれているのかいないのか・・・?
それでも何か落ち着く空間にいると思えるのは・・・自然に近い暮らしだからなのかも知れません・・・。
少し前はイケてなくても・・・かなり昔はCoolでかっこいい・・・。
知らないけれど魅力的な暮らし向きはあるモノで・・・
それがこれからの暮らしの当たり前になれば良いのかと・・・少しの楽観も良い気がしました。
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色・柄

2020年10月09日 | 古民家
 和の色や香りは沢山あって・・・
和を感じさせる柄も他いっぱいあって・・・。
風呂敷の柄で・・・とても可愛らしいのに、あまりにも一般的に使われていたので・・・
泥棒が盗んだ物を入れて背負う、悪いイメージになってしまった、唐草模様・・・。
憧れのはいからさんになれる・・・矢絣(やがすり)は、明治大正時代の女性の袴に流行った柄です・・・。

武将が着る陣羽織などは・・・今見ても奇抜な柄があり、
豊臣秀吉や織田信長の真っ赤な羽織や・・・鳥獣模様、鳥の羽を植えられた羽織があって・・・
伊達政宗の水玉模様などなど・・・
和洋折衷なのか・・・単に派手好きだったのか解らないほど、大きな世界観があります・・・。

軒が深く、薄暗い大きな茅葺の古民家・・・
立派な古民家も・・・戦をする為のお城も・・・お公家様が住む建物も・・・
蝋燭や行燈の僅かな明りで過ごしていました・・・。
金箔を張った襖や屏風は、富や権力の象徴だけで無く・・・
金箔の反射を利用して、少しでも明るさを求めて使われていた様子もあるようです・・・。
跳ね上げ式の板戸の蔀戸(しとみど)から、引き戸の舞良戸(まいらと)に変わる事で・・・その後、外の明かりを優しく受け止めてくれる、障子が生まれ・・・
日本の四季や生活の柔らかさを美しく引き立てくれる暮らしになりました・・・。
襖の使われ方もそれぞれ・・・柄を楽しみ、書を楽しみ・・・
ただ部屋を仕切る・・・外界と隔てる境界となるだけでは無い空間を育ててくれます・・・。
知られていない、ただ古ぼけた過去の遺物では無い魅力が・・・まだまだ残されています。


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和菓子

2020年10月08日 | 古民家
 ちんまりとしながら表情豊かな存在感は・・・繊細な時間を運んでくれて・・・
堅苦しく考えれば、敷居が高いかもしれないけれど・・・指でつまんでひょいパクッ!と・・・
ありがたみが無いように食べてしまっても・・・許されるような気がします・・・。
和菓子の世界のドラマがありましたが、甘いものが裕福な証だったころとは違い・・・
洋菓子や中華菓子なんでも有りの今では・・・
少しぼんやりした和菓子の世界は・・・一般的では無いのかも知れません・・・。(あくまでも個人的な感想です。)

自分の中では、上生菓子は別世界で・・・麩菓子やカルメ焼き黒棒の駄菓子が日本のお菓子で・・・
団子やどら焼き薄皮饅頭達は、少し贅沢なお土産のお菓子のような気がしていますが・・・
まだ知らない、地域で愛されるお菓子は沢山あって、出かけた先で見つけるご当地食材を楽しみにしています・・・。

素朴なお菓子に愛着があるにも関わらず、伝統のお菓子としての名前が消えてしまう・・・
親から子への思い出になる記憶の受け渡しが出来ない・・・
暮らしの中のいろんな場所で、そんな寂しさが続いているような気がして・・・
大きな手にも、小さな手にも・・・そっと納まる小さな和菓子・・・
見た目だけでは無く・・・想いの込められた世界は・・・
細やかな日本の伝統文化の中にたくさん残されていると思います。


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平らな暮らし

2020年10月07日 | 古民家
 キリリとした新入社員の幼な顔が並ぶのを見たり・・・
ランドセルが運ぶ子供のかわいらしさを眺めたり・・・
新しい時代が流れる姿を見る機会が、とても少なくなってしまい・・・。
曜日感覚もぼんやりしてしまうと・・・季節感の感じられない地域の元気の無さが・・・
身に染みて、大きな寂しさになっています・・・。

衣替えをして・・・夏の装備を片付け、冬支度へと忙しく立ち回るはずが・・・
1年変わらず快適な生活空間は・・・ボタン一つで切り替えられる切なさがあり・・・。
夏には風通しの良い「簾戸」に取り換え・・・冬は障子や襖に戻して衣替えをして・・・。
雪が深い場所では・・・庭木の枝が雪の重みで折れないように雪囲いをして冬支度をします・・・。

忙しい毎日を効率良く生活するアイテムがたくさんあるのに・・・
何故か誰もがクルクル回り・・・家事も住まいのお手入れも他人任せのようで・・・。
四季の楽しみもお膳立てされたお皿の上で・・・ツルツルと回っているようです・・・。
家庭のルール・・・地域のまとまりが曖昧になってしまうと、その文化は止まり・・・
とても平凡な毎日になって・・・とても悲しい事なのかな・・・?と思ってしまいます。

コメント (1)
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