花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

名も無き勇者たちに捧ぐ

2011年03月20日 | 詩・俳句・短歌

( 写真は、秋田駒ヶ岳の女目岳と阿弥陀池とほとりにたつ避難小屋、横岳の登山道から )


2011年3月11日午後2時46分 三陸海岸

防災センターでマイクを握っていた貴女
目の前の海岸には、山のような大津波が迫っていた

「大津波が来ています 早く高台に避難してください」
繰り返し、繰り返し流れる声

25歳の貴女の声を聞いたのは、それが最後だった。

防潮堤の門を閉めて、高台に登った消防団の父は
その間に、家ごと家族を失った事を知った

愛らしい一歳の孫娘の笑顔も 津波がさらって行った。

母を高台まで逃がした息子は
近所のお年寄りと、体の不自由な人を助けようと
山から下りて

再び母の元へは帰らなかった。

原子炉の圧力が上がり、破壊寸前の建屋で
命がけの作業を志願した人達
貴方たちの思いは、誰にも知られないだろう

けれども、運良くこの災害から復興したら
あなたたちのような、幾千万の名も無き勇者達が
救った事を私たちは忘れない


この未曾有の災害で
災害救助と復興に携わったすべての人々に捧げる mino


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