ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

朝もやの記憶の中のぼんぼんぼんやり流れてゆくか   『宝にかわること』

2020年08月09日 11時44分37秒 | owarai
価値がないと
思われるものでも、
宝にかわることは
数多く存在する。

たとえば、雨が降れば傘の
価値はあがり、晴れが続けば
価値がさがるように、

この現実世界では「価値」という
ものは宿命的に相対的であること
から免れない。

人生における価値も同様だ。
誰が定めたのかも明らかでない
世間の価値基準に一喜一憂した
ところで、あなたが得るものは
少ない。

むしろ、昨今では世間が低く
なってしまった愚直さとか
善意とかをあなた
が大切に保存しているとすれば、

やがて人類の宝として高い評価を
得ることになるだろう。

君(♂)が使いしタオルと気づく思いきり君の匂いをかいでしまって(♀)

2020年08月09日 03時57分51秒 | owarai
あまりにも好きで
その気持ちを
持ちこたえるのがつらかった

あまりにも好きだと
何も望めないんだね

あまりにも好きで
いっそ嫌いになりたかった
知らないままでいたかった

知らない頃には
もどれないけど

ずっと好きで
今も好きで

この好きは
何も望まないから
たぶん強く
守られる



YouTube
Keith Jarrett Trio - I Fall In Love Too Easily

https://www.youtube.com/watch?v=ENrRAIzlL1A

「砂丘のたもとにて」 ―Ⅺ―

2020年08月09日 03時51分33秒 | owarai
あなたが書いていた通り、あ
なたの行為は、間違っていま
した。あなたの大切な人を奪
ったその彼女が、どんなに卑
劣な人であったとしても。

けれど、音羽さん、あなたと
いう人は、汚れてなどいない。
今も昔も素晴らしい人なのだ
し、許されるべき人なのです。

ずっと前に、学生ボランティ
アの人が来て、外国の小説を
朗読してくれたことがあった
のですが、その物語のなかに、
こんな台詞があったのを思い
出します。

戦争で、自分の子どもを、自
分の見ている前で惨殺された
女の人がいて、彼女は毎日、
嘆き悲しみ、憎しみに胸を引
き裂かれそうな思いで、暮らし
ていました。

いつか復讐してやる。それだ
けが彼女の生きる因(よすが)
みたいなものだったのです。
ある時、砂漠で出会った修行
者は、そんな彼女にこう言う
のです。

「あなたは、ああたの子ども
を殺した人の子どもを引き取
って、育てなさい。そうする
ことによって、あなたの魂は
救われる」って、
これが荒唐無稽な考え方だと、
わたしには思えないのです。

わたしの大好きな、音羽さん。
順ちゃんの忘れ形見「オトハ
ちゃん」

この世に、生きるに値しない
人間など、ひとりもいません。
だから、忘れないでいて。

絶望にとらわれて、身動きで
きなくなった時には、思い出し
て欲しいの。わたしがここに
いる、ということを。

この世にたったひとりしかい
ない音羽さんのことを、一生
懸命想っているわたしが、こ
こにいます。
世界中の人があなたを見離し
ても、わたしはあなたの味方
です。

音羽の魂よ、安らかであれ。
あなたが毎日、小さな真四角
な窓から見上げている青空に、
祈りよ届け、言葉よ届け、想い
よ届けと祈りながら。

 とき子より

「砂丘のたもとにて」 ―Ⅻ―

2020年08月09日 03時47分17秒 | owarai
音羽様
あたたかくて心強い、励ましの
おたよりをありがとう。
つらい日々を過ごしているはず
のあなたに、逆にわたしの方が
励まされました。

検査の結果も出て、あとは木曜日
を待つだけになりました。心身と
もに、準備はすっかり整いました。
だから、何も心配しないでね、わ
たしのことは。

それよりも・・・・・。
勇気を出して、思い切って書いた、
ぶしつけな手紙を、あのようにま
っすぐに受け止めて下さったこと
に、感謝します。

わたしの拙(つたな)い言葉が、
あなたの孤独、あなたの悲しみ、
あなたの苦しみを、ほんの少し
でも慰めたり、和らげたりでき
たのであれば、それはわたしに
とって、かけがえのない、

何物にもかえがたい、喜びであ
り、幸せです(なんだかいつも、
同じようなことばかり書いて
しまって、ごめんなさい)。

あなたからお手紙が届くと、泣
きたいくらい、嬉しくなります。
いえ、実際のところ、まわりの
人たちが呆れ果ててしまうほど
勢い良く、泣いてるの。だから
いつも笑われてます。

「よく、そんなに元気いっぱい
泣けるねえ」って。
順ちゃんからも、しょっちゅう
言われてました。
「いったいどっから出てくるん
や。そんなにぎょうさんの涙」

順ちゃんに奥さんがいるとわか
って・・・・別れなくてはなら
ないと思って、思って、思って、
でも別れられなくて、あきらめ
切れなくて、決心しては崩れ、

崩れてはまた決心する、そんな
日々が半年ほど、続いていたで
しょうか。

その頃は、まだそこまでわかっ
ていなかったと思うけれども、
わたしが別れるべきなのは、
ほんとうは順ちゃんでも恋で
もなくって、「わたし自信」だと
だったのだと思います。

なんていうんかな、鬼はわた
しのなかにいる、とでも言えば
いいのでしょうか。