虎の和田監督、森田に怒声「返事はー!!」
“鬼の和田”だ! 阪神・和田新監督が森田一成内野手のノック中に就任後初の怒声をあげた。1000人の虎ファンが身震いするほどのド迫力で、
「返事はー!」「執念がないんだよ、執念が」-。仏の顔が豹変した。
もちろん、厳しさは愛情の裏返し。それにしても…怖かったデス。と
球場が、まさかの展開に震えた。
午後2時ごろ “事件”は起きた。虎ファンも思わず肩をすくめた。
「返事はーーー!!」 まるで地鳴りのようだった。
歌舞伎役者のように、語尾になればなるほど大きい怒声が響いた。
声の発信地は三塁ベンチ前。主は和田監督。
久慈守備走塁コーチのノックを受けている森田に「ボールと同じスピードで(足が)きているやんか。
ボールよりも先にこい」と注意したにも関わらず、背中を向けて元の位置に戻ろうとしていたためだった。
就任以来、明らかに最大級のボリュームだ。
おとなしいイメージが強い指揮官の大声だけに、森田もビックリ仰天!?
あわてて半身状態になり、「ハィ~!!」と悲鳴のように答えた。
サングラス姿の“鬼の和田”は止まらない。
「立って(球を)追うなよ、低くこい!!」
「口はいいから、足動かせ。捕ってからスピードがないっ」
「リラックスしすぎや!! お前はいつも。執念がないんだよ、執念が!!
試合に出たいんか? (2軍の)鳴尾浜で!!」
残り2本、という久慈コーチの設定も「アカン。3本増し。5本」とハードルを上げて15分間の指導を終えた。
森田は4年目の今季、球団史上初となる1軍初出場初打席で本塁打を放った。
しかし、20試合の出場中、守りについたのはわずか9試合(1失策)。
大砲候補のステップアップへのカギは守りにあることを指揮官は強調した。
「守備に対しての意識を変えていかないと。守備がうまくなれば打つ方もうまくなる。
もっとどん欲に、目がギラギラしていないと。まだ足りない。
現状に満足して、打てればいいと思っていれば大間違い」
“熱烈指導”に森田は「ありがたいです。そういう(ギラつく)気持ちが伝わるように頑張ります」と、
ヘトヘトになりながら、前を向いた。
5日には「豹変(ひょうへん)するかも」と、鬼になることをほのめかしていたが、まさに“有言実行”。
その背景にはうまくなってほしい願いがある。
おとなしい、真面目が取柄のようなイメージからヘンシーン。
今のタイガースにない厳しさを若手にも植え付けてほしいものです。鬼になれ和田!!