芸術と工学の融合を目指す、名古屋市立大学の芸術工学部と大学院研究科の卒業・修了展を、ナゴヤドーム前にある市民ギャラリー矢田で見てきました。25日(日)まで。
ギャラリーの3・4階にある計7つの展示室全てを使っての作品展。どの部屋にもパソコンが並び、作品の説明にあふれるカタカナの専門用語に戸惑いながらも、学生たちが取り組んだ集大成に引き込まれてました。
「通勤型車両のインテリアデザインの提案」と題する作品。
名古屋市内を走る地下鉄の女性車両と一般車両の乗客の様子を調べた結果、女性は男性に比べてつり革を使うことが少ないなど、つり革の高さなどに改善点があると結論。つり革の位置を低くすることや、座席の背もたれのデザインの改善、フリースペースに低身長の人が寄りかかることのできる支持具の設置などを、立体模型などで提案しています。
都市や自分の故郷の町村をテーマに、新しい街づくりや活性化策を提案している作品も目立ちます。
人口減少に直面している名古屋のベッドタウン・高蔵寺ニュータウン再生のためうるおいのあるターミナルを設置する、寂れる商店街は商いを回復させるよりも住宅街にすることで「アーケードのある街」を再稼働させる、発電力のあるゴミ焼却場を核にした公共空間づくりなど、さまざまなアイデアが並んでいます。