彷徨う普代村民

普代村の一村民、
彷徨う村からの貧民の呻き声

職員の辞職に思うこと

2020年02月03日 | Weblog

「なんでこんなに職員辞めるんすかねぇ?」

最近、そんな言葉をかけられた

率直な村民の疑問だったと思います。

昨年の一般質問でも「何かあるんですか?」と質問した議員もいました。

 思うに、特筆するような事は「何もない」と思います。

組織に人が集まれば、なんらかのトラブルは生じます。

どこにでもあることが、普代村役場でもあります。

どこにでもあるからと言って、それでいいわけではありません。どこでも困っているはずです。

どうすればいいのでしょう

過去に辞めて行った当事者、又はその関係者等の話をじかに聞いたことも数回あります。

若い人材、重要な人材が去っていくのは非常に残念なことで、役場自体も大変であるはずです。

身近にいるようでいてそうでないので、我々議員というか自分は聞いたこと以外何もわかりません。


 最近ある会を通じて、「初級SST」という研修を受けています。

「ソーシャルスキルトレーニング」と言うものです。

コミュニケーションの訓練のようなものですが、1回3時間ずつ、計3回です。現在2回終了です。

相談に対して「手本を見せ・試してもらい・褒める」が基本の会話のトレーニングです。

どこかで聞いたような「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」という山本五十六の名言を思い出します。

研修の中では「褒める」ところを見つけることに重点を置きます。

研修はさらにその上のステップもあると聞いています。

自分のような、コミュニケーション能力に劣るものには必要な研修かも知れません


 SSTとはまた違う話ですが、今の社会では特に、価値観のひとつとしてジェネレーションギャップは知っておく必要があると言うことを知りました。

大雑把な世代間の価値観の違いです。

価値観は過去の体験によって違ってくるといいます。

 70代以上の世代の大切な価値観は「食べる」ことが重要 戦争直後の食糧難世代です。

 40~60代は、「お金」。高度成長期世代で、金や物質。それが価値観 金のためだったら頑張れる。

 今の企業のトップの多くがこの世代で、人をお金で釣ろうとする企業が多いといいます。

次の世代は、神の領域に近くなります。いわば物質欲から精神性にレベルが上がります

「存在感」に価値を置くのが20~30代世代と言います

自分がなんのために生まれてきたのかというのが一番の価値観だといいます。

「お金のためだけでは、働かない」という、生きがいとか心の価値観重視です。

現在の社会の企業トップ40~60代と、若い従業員20~30代との価値観のギャップがここにあります。

組織の上司にこの認識がないと、部下への対応がずれまくっていきます。辞める要因です。

今の若い人は人間レベル高いんです 


 ボランティアをやる若者や、地域おこし協力隊の人は若い人が多いですが、そんな何かに役立ちたいという使命感があるのでしょう。

価値観を考えると理解できるような気がします。

役に立っている、認められているという、自分の存在感という価値観。

ある講師の話ですが、なんとなく納得します。

それを満たす手段が、言葉・コミュニケーション能力だそうです。

「認め」「褒める」「(仕事のやり方を)指導する」は言葉でしか伝わりません。

「お金」という報酬だけではなく、「行動」や「プロセス」や「結果」を承認する、ほめるという報酬。

 そういう心の報酬が今の世代には必要なエネルギーであるといいます。

そして「承認」のハードルは下げます。それには承認する人のレベルが上がらなければできません。

しかし、職場のパフォーマンスはめちゃくちゃ上がるようです。

認められていて、そこに居たくなるから辞めるということにはならない。

辞めるには恐らく、自分がそこにいる意義がないから辞めていくのだろうと思います。

「(自分がいる理由が)何もない」から辞める。

あるいは「自分が認められるているという環境じゃない。」から辞める。

  また、上司の「聞く」姿勢ですが、部下の本音は環境によると言います。

「否定されそうな環境では、本音は絶対言わない。」・・うなづけます。

自分の親には否定されやすい環境が整っているので(笑)、本音を言わないものです。

本音どころか、ウソを言います。職場も同じなのでしょう。

職員が辞めていく理由も、ウソではないまでも本音は言わずに辞めていっていると思います。

否定せず、最後まで聞くという「聞く力」と言いますが、むずかしいものです。

部下に伝えるコミュニケーション能力、そして聞く力は確かに中間管理職の大事な仕事の一部です。

その仕事能力があれば、退職者は劇的に減るような気がします。管理職は楽になるかも

「出来もしない奴を褒められるか」と思うかもしれませんが、SSTでは褒めるところを見つけることも能力の範囲です。だから褒めるハードルを下げます。

褒めるには、心に余裕ないとできないものです。ぎこちなく褒めても逆効果

本音を聞けて、褒める、認めるにはトレーニングが必要だといいます。

そして、部下が仕事が出来ていないとすれば、それも上司の能力です。

上司の説明責任が部下の悩みを解消し、納得して仕事ができ、モチベーションが上がるという流れでしょうか。


 特に新人は、その組織においては未熟です

未熟なためにすべては上司に依存せざるを得ません。

仕事の習得も、その環境も、納得できないルールも。

これらはすべて「コミュニケーション」によって伝わるものです。

意識しなくても、結果として突き放されれば、そこから行き場が見つかりません。「迷路」に入ります。

組織は上司によってのみ、職員の仕事上の「迷路」、悩みを解決できる環境にあります。

中間管理職も「迷路」にはまっていれば、その部下は不幸です

上司が辛いと思っていると、その部下はもっと辛い状態にあります 

それは、またその上の上司のコミュニケーション不足、説明不足からきているということになります

コミュニケーションスキルは、組織において研修するしかありません。

言葉では判りますが、訓練しないとそう簡単には出来そうにありません。少人数の組織ではないので。

数十人の組織が機能するには、伝える能力ということを学ぶことが効果的なのだと思います。


 現状での捉え方は、辞める者のわがまま、弱さ、甘えと言う感じで捉えられがちですが、ずれた価値観で判断している組織の無策の犠牲者となっていることも考えられます。

 村民の「なんで辞めるんすかねぇ?」は、「議員は何やってんだ」に聞こえてしまいました

自分にもよくわからないので、色々検索してみてお陰で勉強になりました

今受けているSSTはたまたまやっていた研修で、何か共通点があるなと思った次第です。

今の若者は価値観が違い、これまでの経験では対応できないことを我々ジジイ達は自覚しなければ、組織をコントロールできなくなっているのではないかと考える必要もあります。

これからはコミュニケーションスキルのない管理職ばかりの組織は、退職者増産装置となっちまいそうです。

ウィルスのように蔓延し、組織レベルが上がらず村民にとっても不幸です。

接客業では、上司が部下に対応するように 部下もお客に同じように対応するといいます。

それで、その組織の教育力の水準を見ることができるようです。


「部下の本音を聞くことができ」「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」

今の時代は「動かじ」と言うより、

「聞いでやって、本音をさべらせで、やってみせで、ほめねーば、人は辞めんべ。」となります。

自分にはできませんが、組織で働く以上なければならないスキルなんだという事を知ることはできました。

組織である以上、それを習得できるようにする環境も必要だと思います。

 春には新人が入ります。(入るようです)

若い職員には特に活き活きと働いてもらいたい

そして職員を生かす組織になってもらいたいものです。

 


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2 コメント

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Unknown (原住民)
2020-03-02 17:11:25
まちおこし活動について、
行政なら紫波町
民間なら岩泉町
あたりは若い世代が楽しそうにやってますね。楽しみながらやっていくって数的な成果以上にこれから大事なんじゃないですかね。知らないけど。
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Unknown (チョ村民)
2020-02-07 22:43:48
これからも今のスタンスで中上議員には頑張っていて欲しいです。今のままでは普代は…心配です。
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