この人生、なかなか大変だぁ

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韓国経済の没落Ⅱ

2021-08-22 13:32:55 | 日韓問題
韓国経済の問題は外資系企業の撤退だけではない。
まず自動車産業の衰退が上げられる。アジア通貨危機の際、1998年に起亜自動車が経営破綻し、現代自動車の傘下に入った。1999年には大宇自動車(大宇財閥)が破綻。現在韓国GМの系列になっている。その韓国GМも繰り返す労働争議に見舞われて赤字続きだ。
そして2020年12月21日双竜自動車が会社更生手続きを申請している。2009年にも更生手続きとなって再建途上である。果たして再建の道はあるのだろうか?

韓国唯一の現代自動車にも暗雲が垂れ込めている。

年   売上高    営業利益    当期利益  (単位10億ウォン)
2015   91,993     6,356     6,510  
2016   93,650     5,193     5720
2017   96,376     4,575     4,546
2018   97,252     2,422     1,645
2019   105,790     3,685     3,265
2020   103,998     2,781     2,118

売上高は増えているが営業利益や当期利益は減る一方である。専門家ではないから企業としての危険分水嶺がどの辺なのか知らないが、希望のある状況とは思えない。

その現代自動車はエンジンが発火するリコールを抱えているにもかかわらず、今年EV(電気自動車)のバッテリーが出火する問題で82,000台のリコールを発表した。
営業利益・当期利益が落ちているなかでこのリコールである。弱り目に祟り目というところだ。
バッテリーを製造しているのはLG化学系列のLGエナジー・ソリューションである。取り換え修理は総額1兆ウォンに達するだろうと言われている。
じつはこのLGESのバッテリーは米国GМのシボレー・ボルトEV(電気自動車)でもリコールされている。詳細はわからないが、LG化学本体をも揺るがしかねない事態だろう。

一方、造船業界も火の車である。
世界一の受注量を得ながらも韓国造船海洋が今年4~6期の営業損失が8973億ウォン(約860億円)になると発表している。昨年同期と比べて大幅な赤字になった。これは、現代重工業や現代三湖重工業、現代尾浦造船など子会社が4~6月の3カ月間、一斉に数千億ウォン台の赤字を記録した影響であると言っている。
原因として、船舶建造に使う厚板(厚い鉄板)の価格が高騰したこと(トン当たり70万ウォンから100~115万ウォンに価格上昇)によるもので、今後の予想費用の増加分である8960億ウォンを、4~6期に繰り上げて反映させたと説明している。
つまり赤字のほとんどは厚板原価上昇によると言っているのである。

さらに韓国製造業を支えてきた鋳物、鍛造、金型、メッキなどの根幹産業が揺らいでいる。
国家根幹産業振興センターによると、2017年に全国の根幹産業企業は2万5056社で2016年に比べ731社減った。昨年は1000社以上の「根幹企業」が廃業したものと推定している。自動車産業や造船業界不況で仕事量の減少、供給単価の下落、製造原価の上昇の三重苦に、最低賃金のアップやサムスンなどの国内企業が人件費の安いベトナムやインドネシアなどA.S.E.A.N.地域に生産拠点を移していることがボディブローになっているのだろう。
韓国経済の空洞化は避けられそうもない。

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