先週ブログで男同士の同性愛のことに触れたが、探しものをしていたら同性愛に関するエッセイにぶつかった。動物行動学者である竹内久美子氏の「男と女の進化論」(新潮文庫)である。
それによると遺伝という説や、思春期から青年期にかけて起こるネオテニー説で一過性のものもいれば、ずっと思春期の発達段階にとどまったまま真性となってしまうという説も紹介しているが、著者は母体が受けるストレスによる胎児への影響説の方を支持している。
「胎児の性別はまず受精の際に決定される。胎児は母親の体内で男も女もそれぞれ幾段階かのプロセスを経ながら成長する。ところが、男の胎児に限っては妊娠三ヶ月の頃、なんと自分の精巣から大量のアンドロゲン(男性ホルモン)を自分の体内に放出し、それは脳まで到達する。こうして、脳が将来男の脳となるように、準備をしておくのである。そして、問題は脳がアンドロゲンのシャワーを十分に浴びるかどうかということである。同性愛者になりやすいかどうかはこのことと深く関わっているらしい。それは次のような実験からわかってきた。
アメリカのI・ワードは、妊娠したラットに妊娠14日から21日までの一週間、毎日3回、プラスチックのチューブの中に45分間閉じ込めるという猛烈なストレスを与えてみた」
「そういうストレスを受けた母親から生まれてきたオスのラットは、成熟してからオスの性行動であるマウント(馬乗りになること)をせず、代わりにメスの性行動であるロードシス(背を弓なりにして反りかえること)をするというのである。また、メスは少しも異常なふるまいをせず、ストレスはオスの胎児にだけに影響を及ぼしたらしい」
ちょうど胎児がアンドロゲンを放出するその時期に戦争などのなんらかのストレスを母体が受けることで性同一障害や同性愛者が誕生するという、その説を知って腑に落ちる気がした。心理的というより生理的レベルだったのなら本人たちも納得がいくだろうと思う。
ただ、男同士の同性愛をおもしろがる女たちの気持ちは相変わらずよく分からないが。
それによると遺伝という説や、思春期から青年期にかけて起こるネオテニー説で一過性のものもいれば、ずっと思春期の発達段階にとどまったまま真性となってしまうという説も紹介しているが、著者は母体が受けるストレスによる胎児への影響説の方を支持している。
「胎児の性別はまず受精の際に決定される。胎児は母親の体内で男も女もそれぞれ幾段階かのプロセスを経ながら成長する。ところが、男の胎児に限っては妊娠三ヶ月の頃、なんと自分の精巣から大量のアンドロゲン(男性ホルモン)を自分の体内に放出し、それは脳まで到達する。こうして、脳が将来男の脳となるように、準備をしておくのである。そして、問題は脳がアンドロゲンのシャワーを十分に浴びるかどうかということである。同性愛者になりやすいかどうかはこのことと深く関わっているらしい。それは次のような実験からわかってきた。
アメリカのI・ワードは、妊娠したラットに妊娠14日から21日までの一週間、毎日3回、プラスチックのチューブの中に45分間閉じ込めるという猛烈なストレスを与えてみた」
「そういうストレスを受けた母親から生まれてきたオスのラットは、成熟してからオスの性行動であるマウント(馬乗りになること)をせず、代わりにメスの性行動であるロードシス(背を弓なりにして反りかえること)をするというのである。また、メスは少しも異常なふるまいをせず、ストレスはオスの胎児にだけに影響を及ぼしたらしい」
ちょうど胎児がアンドロゲンを放出するその時期に戦争などのなんらかのストレスを母体が受けることで性同一障害や同性愛者が誕生するという、その説を知って腑に落ちる気がした。心理的というより生理的レベルだったのなら本人たちも納得がいくだろうと思う。
ただ、男同士の同性愛をおもしろがる女たちの気持ちは相変わらずよく分からないが。
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