スタートしてブエナビスタ(横山典)が5番手につけたのは意外ではなかったが、追い込み馬が中団につけて直線で脚を失くすケースをよく見ていたから、この時点では半信半疑だった。手綱をゆるめ横山典は微動だにせず満点の乗り方をした。4コーナー手前でマツリダゴッホが仕掛けたとき少し動きそうになったが、コーナーを回って徐々に進出していったとき確信した。「いけーっ、いけーっ!!」と叫んでいた。そのままブエナビスタがつき抜け出て行くかと思ったら外から凄い脚でやってくるのがいる。ドリームジャーニー(池添)だった。脚色の差はまったく違っていた。ブエナビスタは最後の力を振り絞って喰らい付いて行ったが半馬身及ばなかった。
やっぱり3歳牝馬に有馬記念は、ブエナビスタにしても無理だったか。昨年有馬を制したダイワスカーレットでさえも、二年前の3歳時はマツリダゴッホの大駆けに敗れている。実力はブエナビスタに間違いないのに、本来ならドリームジャーニーは3着以下のごった返す4馬身後方にいたはずなのに、一生に一度の大駆けを演じたのだ。メジロマックィーンのダイユウサク、ディープインパクトのハーツクライのように。
第54回有馬記念 2009.12.27
1着 ⑨ドリームジャーニー(池添) 2.30.0
2着 ②ブエナビスタ(横山典) 1/2
3着 ⑥エアシェイディ(後藤) 4
4着 ⑯フォゲッタブル(ルメール) アタマ
5着 ④マイネルキッツ(三浦) 21/2
3歳馬の1~3着独占というのはパドックを見ながら感じたものだった。「そうだ!」とすっと身体に降りてくる閃き感があったのだが、ガセだったようだ。アンライバルドもパドックで悪くはなく、何かあるかと思ったのだが15着の最下位では如何ともしがたい。やはり終わっていたようだ。スリーロールスの屈腱炎も残念。リーチザクラウンは仕方ない。陣営がJC、有馬と無理させすぎたのが気になるが、来年マイラー路線で、サイレンススズカを超える中距離馬に育って欲しい。イコピコは8着、よくわからない。こんな馬なのかもしれないが、菊花賞、鳴尾記念と続けた疲れがあったのかもしれない。
ホープフルSで稼いだ10万7千円を当初の予算10万円に加えて有馬記念に勝負した。
②ブエナビスタの単15万円
⑪イコピコの単3万円
ブエナビスタをFIXした3歳馬6頭の3連単を90点×300円の2万7千円とした。
全投資結果
81万円-5万円+10万7千円-20万7千円=66万円(残)
つまり、当初の百万円から34万円を失ったということである。
競馬必勝法に誰でも一度は虜になる。わたしは一度どころではない何度も虜になっている。
成績を調べ、レースを分析し、騎手や陣営のコメントを加味すれば必ず勝ち馬が判るという、ニュートンの世界観でこれまで競馬を見ていた。ところが、GⅠにしてもこのように本当に強い馬が常に勝つわけではない。条件戦ならもっとハプニングが起こっている。それを予測することも難しいが、それ以上にわたしは不確定性原理の世界ではないかと思い始めた。わたしとレースの関係性、さらにはレース結果に関与してしまう関係性というか。
わかりやすい例は借金した金では勝てないとよく言われるが、客観的な世界があるとしたらどんなお金で買おうが勝ちは勝ち、負けは負けのはずである。ところが、われわれは狙い馬を買う前にいろいろ揺れている。揺れの中でうまく当たるときもあるが、外れるほうに揺れることもある。「悪魔の囁き」もそのことを示している。
絶対的世界が存在するのではなくわたしとレースの関係性、わたしの状況がレース結果に関与するという世界だと思うのだ。不確定性原理を十分に理解しているというわけではないが、観察者と被観察者という隔絶した関係はなく、観察者が観察するという行為においても被観察者に関与してしまう世界だと理解している。
極論すれば、わたしが勝ってはいけない状況にあるとき、わたしの買うブエナビスタは負けるということだ。たいがいは負ける状況のわたしが負けるブエナビスタを選ぶのかもしれないが、そういう事実があると思う。
だから競馬必勝法を研究していくにはレースに関わる自分がどうあるか、どうあったかも考慮に入れていかなければならないと思うのである。
残念ながら今回わたしは競馬で生活していくという目標を達成できなかった。また、明日からハローワークに並ぶことにする。
「加屋凡男の挑戦」はここで終わろう。皆さん、さよなら。
やっぱり3歳牝馬に有馬記念は、ブエナビスタにしても無理だったか。昨年有馬を制したダイワスカーレットでさえも、二年前の3歳時はマツリダゴッホの大駆けに敗れている。実力はブエナビスタに間違いないのに、本来ならドリームジャーニーは3着以下のごった返す4馬身後方にいたはずなのに、一生に一度の大駆けを演じたのだ。メジロマックィーンのダイユウサク、ディープインパクトのハーツクライのように。
第54回有馬記念 2009.12.27
1着 ⑨ドリームジャーニー(池添) 2.30.0
2着 ②ブエナビスタ(横山典) 1/2
3着 ⑥エアシェイディ(後藤) 4
4着 ⑯フォゲッタブル(ルメール) アタマ
5着 ④マイネルキッツ(三浦) 21/2
3歳馬の1~3着独占というのはパドックを見ながら感じたものだった。「そうだ!」とすっと身体に降りてくる閃き感があったのだが、ガセだったようだ。アンライバルドもパドックで悪くはなく、何かあるかと思ったのだが15着の最下位では如何ともしがたい。やはり終わっていたようだ。スリーロールスの屈腱炎も残念。リーチザクラウンは仕方ない。陣営がJC、有馬と無理させすぎたのが気になるが、来年マイラー路線で、サイレンススズカを超える中距離馬に育って欲しい。イコピコは8着、よくわからない。こんな馬なのかもしれないが、菊花賞、鳴尾記念と続けた疲れがあったのかもしれない。
ホープフルSで稼いだ10万7千円を当初の予算10万円に加えて有馬記念に勝負した。
②ブエナビスタの単15万円
⑪イコピコの単3万円
ブエナビスタをFIXした3歳馬6頭の3連単を90点×300円の2万7千円とした。
全投資結果
81万円-5万円+10万7千円-20万7千円=66万円(残)
つまり、当初の百万円から34万円を失ったということである。
競馬必勝法に誰でも一度は虜になる。わたしは一度どころではない何度も虜になっている。
成績を調べ、レースを分析し、騎手や陣営のコメントを加味すれば必ず勝ち馬が判るという、ニュートンの世界観でこれまで競馬を見ていた。ところが、GⅠにしてもこのように本当に強い馬が常に勝つわけではない。条件戦ならもっとハプニングが起こっている。それを予測することも難しいが、それ以上にわたしは不確定性原理の世界ではないかと思い始めた。わたしとレースの関係性、さらにはレース結果に関与してしまう関係性というか。
わかりやすい例は借金した金では勝てないとよく言われるが、客観的な世界があるとしたらどんなお金で買おうが勝ちは勝ち、負けは負けのはずである。ところが、われわれは狙い馬を買う前にいろいろ揺れている。揺れの中でうまく当たるときもあるが、外れるほうに揺れることもある。「悪魔の囁き」もそのことを示している。
絶対的世界が存在するのではなくわたしとレースの関係性、わたしの状況がレース結果に関与するという世界だと思うのだ。不確定性原理を十分に理解しているというわけではないが、観察者と被観察者という隔絶した関係はなく、観察者が観察するという行為においても被観察者に関与してしまう世界だと理解している。
極論すれば、わたしが勝ってはいけない状況にあるとき、わたしの買うブエナビスタは負けるということだ。たいがいは負ける状況のわたしが負けるブエナビスタを選ぶのかもしれないが、そういう事実があると思う。
だから競馬必勝法を研究していくにはレースに関わる自分がどうあるか、どうあったかも考慮に入れていかなければならないと思うのである。
残念ながら今回わたしは競馬で生活していくという目標を達成できなかった。また、明日からハローワークに並ぶことにする。
「加屋凡男の挑戦」はここで終わろう。皆さん、さよなら。
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