浅田真央の尻餅

浅田真央がフィギュアスケートグランプリ（フランス）で５位と敗れ、ファイナルグランプリに出場できなくなった。
フリーの演技を見ていたら最初のジャンプを失敗した。片足がスッと前に出る優雅な尻餅だった。
おや？これまでにこんな転び方は他の選手でも見たことがない。その後、二回目は少々回転不足気味だったが成功した。しかし、最後のジャンプでまたしても失敗。今度は見事な尻餅をついた。

真央は今年からメインコーチを佐藤信夫氏に変えている。また、ジャンプを長久保裕コーチに変えて根本からジャンプの修正を行っているという。佐藤コーチは「３年かかっても、変えなきゃいけないことは変えるよ。こっちも我慢するけれど、あなたも我慢だよ」と話しているようだ。
完成するまでは茨の道を覚悟してはいるのだろうが、なかなか厳しい結果に真央の顔にも精彩がない。

しかし、ここにきて根本からフォームやジャンプの改造を試みるというのは勇気の要ることだろう。曲がりなりにも、日本女子のなかでトップに立っているにもかかわらず、何を好きこのんでリスクを背負おうというのか。
やはり、キム・ヨナに敗れたオリンピックで金メダルを獲るため、２０１４年に世界の頂上に立ちたいからである。
厳しい環境にあえて自分を落とす。そしてそこから這い上がれば輝かしい成功がもたらされるだろうが、失敗すればこれまでの栄光も屑同然になってしまうだろう。

わたしならいいかげんなところで妥協してしまいそうだ。きっと安直で楽な道を選択しているだろう。そこがトップを目指すものと今のわたしの差になっているに違いない。
真似はできないが、２０１４年のソチ冬季オリンピックで真央が満面の笑顔を浮かべ表彰台に立っていることを祈っている。