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静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

ベーム指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン交響曲全集より第1番、第8番

2022年01月10日 20時54分36秒 | ベートーヴェン
【ベートーヴェン/交響曲第1番、第8番】
カール・ベーム指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音:1971年(1番)、72年(8番)


 ベームのベートーヴェンは、クラシックを聴き始めた1970年の終わり頃から、特にFM放送でのライヴ音源でおなじみでした。私が憶えている限り、第2番から第7番までがいくつかのオーケストラと複数回あり、第9番はウィーン交響楽団とのライヴがありました。
 来日公演でも2番~7番を振っていますが、特に1975年の来日公演での7番では強烈な印象を受けました。放送された演奏の多くは今でもカセットテープで手元にあります。
 ただ、1番と8番は、少なくとも私のテープ・ライブラリーには無く、放送で聴いた記憶もありません。
 都合で聴けなくてもベームのライヴとなれば必ずと言っていいほどFM雑誌でチェックしていたので、もしかしたら、70年代から亡くなる81年まで、ベームは1番と8番は実演で振らなかったのか、あるいは振ったとしても放送されなかったのかも知れません。
 そんなこともあって、という訳でもありませんが、今回は彼の振る1番と8番を採り上げました。
 ベーム指揮ウィーン・フィルによるベートーヴェン交響曲全集は70年代の初め頃に発売されました。
 全集に先立って第5番、第9番、そして第6番「田園」がそれぞれ単発で出たあと、いきなり全集で発売され、残りの曲は後にバラでもリリースされたと記憶しています(リリースの順番は記憶違いかも知れません)。
 私は、以前に書いたように「田園」をラジオで聴いてえらく感動し、中三の誕生日プレゼントの中の1枚として入手していましたが、他の8曲については、(FMで聴けた曲もありましたが)ずっと後のCDでやっと「ちゃんと」聴くことができました。
 今まで、何種か「全集」で、あるいはバラ・アイテムで買い直していますが、そのどれもが、どうも録音(音質)にイマイチ満足できなくて入手・放出を繰り返してきました。
 最近は、ずっと手元になかったのですが、「これで最後」「ダメでもともと」と思いSACDシングルレイヤー盤を入手して聴いたところ、ようやく満足できる音と出合えたと思いました。
 一新された(と私には思える)音で聴くこの全集はやはり素晴らしく、特にウィーン・フィルの美音と香るようなニュアンスにベートーヴェンの交響曲でありながら、その甘美さに酔いしれてしまうほどです。
 昨今の鋭くえぐりぬいたようなアプローチとは真逆に近い、見方によっては「ユルい」「平凡」と感じさせてしまう要素もある演奏ですが、管のソロや各パートのバランスが、紙一重の非凡さ、職人芸的味わい深さで、耳を惹きつけます。
 まさに「神一重」。
 そんなわけで、ちょっと飽食気味の1番と8番を極めて新鮮に味わうことができました。
 この全集では、あと2番~5番と序曲が未聴ですが、聴くのが大変楽しみです。
 ほかにもいろいろ聴きたい盤が順番待ちで鑑賞部屋に散らばっていますので立て続けにというわけにはいきませんが、全部聴き終えたら、また書くかも知れません。

 では、また。



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