静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

マーラー/交響曲第2番「復活」を聴く(ハイティンク、84年ライヴ)

2012年05月11日 23時59分38秒 | マーラー
 季節が少しぱかり逆戻りしたような今日の夜は、なんだか急に「復活」が聴きたくてたまらなくなった。



マーラー/交響曲第2番「復活」


ロバータ・アレグザンダー(S)

ヤルト・ヴァン・ネス(A) 

NOS合唱団(合唱指揮:ロビン・グリットン)


管弦楽:アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団


指揮:ベルナルト・ハイティンク


録音:1984年12月


「復活」は、第1楽章がどうも・・・・なんて書いた覚えがある。嫌いじゃなくて聴き辛いのだ。しばらく、ずっと、そうだった。
 ところが、今日は、今までになく共感して聴くことができた。
 容赦なく襲い掛かる運命、それとの闘い、平安、前進しようとする強靭な意志・・・そんなことを勝手に考えながら「物語仕立て」のように聴いていた。
 雲を突き抜けて来る啓示のようなトランペットは、身を奮い立たせるようであり、繰り返し押し寄せてくる苦難と互角に渡り合う懸命さが第1楽章全体を支配していた。そんなふうに聴いていた。「ゴジラ?」違うんじゃない?
 マーラーのエンタな部分が目に付いて、それが鼻につく、と勝手に感じてたのだが、見方(聴き方)が変わると、全く違うのだ、と気付いた。今ごろ。

・・・どうしてかな?
 昼間、なかにし礼氏の書いたマーラーに関するヘンテコな(でも、わりと面白い)文章を読んだからかな?
 第4楽章「原初の光」には泣きそうになった。
 死ぬ時は、こんなふうに死んでいきたいものだ。

 そして終楽章・・・。

 すばらしい曲だなあ。
 なんと書いていいのやら分からない。
 無伴奏合唱やオルガンが、こんなにも効果的に出現する曲って、他にあまりないのではないか。

 ああ、マーラーの「復活」を、また、いつの日か、コンサート・ホールの座席に身をうずめて浴びるように聴きたいものだ。
 それにしても、全音のスコアは、今の私には小さすぎる。
 もうちょっと大きいのを買い直さなければ!



 久しぶりに取り出したハイティンクの誠実で熱いライヴ。もともとCD用の録音ではないのでリミッターがかかっているのが難だが、演奏の素晴らしさが、そんなハンデを乗り越えて輝いている。









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