静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

マタチッチの「第9」・・いまごろ

2007年01月22日 23時34分50秒 | ベートーヴェン
今日は休日出勤の振休でした。昨夜から今日にかけて、計画では最低10枚のCDまたはDVDを鑑賞する予定でしたが、ファンヒーターの手入れやら洗濯物干しやら何やらしてたら目標には到達せず。でもふだんよりはたくさん聴けたかな?これはその中の1枚。

ベートーヴェン/ 交響曲 第9番 ニ短調 作品125 「合唱つき」

指揮:ロヴロ・フォン・マタチッチ

中沢桂(S)、春日成子(A)、丹羽勝海(T)、岡村喬生(Br)、

NHK交響楽団、国立音楽大学合唱団

1973年12月19日 NHKホール


1973年、マタチッチ指揮N響の第9
この演奏、聴くのを中途でやめてから2か月が過ぎてました。
今日、めでたく通して聴きました。
やっぱり・・・あの、初めて聴いたとき(テレビが先だったかFMが先だったか、今はもう忘れてます)ほどのインパクトはなかった。これは仕方ないですね。
でも、すごい演奏だった。圧倒されました。
第1楽章は、数多ある第9のディスクを聴いてきた今となっては、けっこう「普通」っぽく聴いてしまいました。それでも、所々で見せる大技小技に、在りし日のマタチッチの剛健ぶりを懐かしく思いました。
第2楽章は壮絶ですね。
記憶でも、この楽章の映像を一番鮮明に憶えています。速いテンポで、音符の一つひとつがモクモクと膨張しつつ立ち現れてくるのですね。
第3楽章も一見地味ですが、音が皆、少しずつ太く、そして心をこめて奏でられていきます。
思い起こせば、マタチッチの演奏って、じぃぃんとさせられることが多かったです。生では聴いていないのですが、FMやTVで何度もそんな経験がありました。この楽章では久しぶりにそんな感覚を思い出しました。

そして第4楽章。
歓喜のテーマが繰り返されるところ、そうそう、やってたやってた!
だんだん速くしていくだけでなく、リフレインのところで金管をバッと強く吹かせて見栄をきるんですね。
独唱は(特に男声陣)もうちょっとアレしてて、危なっかしいんですが、そんなことたいしたことやないってテンションで「フォール・ゴーーーーー~」に突入。
テノール・ソロと男声の掛け合いの後半からの打楽器群の猛爆はチャイコの「1812年」かと思うほどの凄まじさで、そのままのテンションでオケだけのフガートになだれ込み、スピーカーの前で頭に血が上る久々の体験。
「第9」はこうでなくっちゃ。
最後もすごいですワ。
やっぱりマタチッチの「第9」はすごかった。

録音はいいんですが、強奏部ではずいぶんコントロールしてますね。これはNHKのオリジナルの段階でのことかな?放送録音ですから仕方ないか。そのままにしておけば入力オーバーで歪だらけの録音になっちゃいますからね。あまり気になりませんが、肝心のところで音が引っ込んでるんじゃないかって感じたものですからね。
それから、拍手が7分間も収録されてましたが、こういうのに思い入れがある人たちには嬉しいことでしょうが、私は代わりに「エグモント」くらい入れて欲しかったですね。あれも素晴らしい演奏でしたからね。




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