New York City Marathonのニュースサイトによると、本年度のアベベ・ビキラ賞に、マラソン女子世界記録保持者である「女王」ポーラ・ラドクリフが選出された。
このアベベ・ビキラ賞は、1960年ローマ五輪と1964年東京五輪で、2大会連続マラソンの金メダルを獲得した、伝説の英雄アベベ・ビキラを記念して制定された賞で、1978年から毎年、ニューヨーク・ロードランナーズによって、長距離ランニングの分野において、傑出した貢献を成し遂げた個人に贈られている。
過去には、ラッセ・ビレン(フィンランド)、グレテ・ワイツ(ノルウェー)、アルベルト・サラザール(アメリカ)、ビル・ロジャース(アメリカ)、テグラ・ロルーペ(ケニア)、ステファノ・バルディーニ(イタリア)など、マラソンと長距離走の分野で活躍した名選手のほか、2001年の同時テロの際に強力なリーダーシップを発揮し、その年のニューヨークシティ・マラソン開催を無事に導いた、ルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長なども、歴代の受賞者に含まれている。昨年度は、野口みずき選手が日本人として初めて、この栄誉ある賞を受賞した。
今回のラドクリフの受賞は、これまでの彼女の実績から考えて、当然と言えるだろう。特に、2003年のロンドン・マラソンで打ち立てた2時間15分25秒という世界記録は、想像を絶するほど凄い。Qちゃんや野口選手、ディーナ・カスター(アメリカ)ならば、将来は2時間18分台、あるいは17分台を出せるかもしれない。小出監督は「やがて女子マラソンでも2時間16分台の時代が来ると思う」と、著書『高橋尚子 金メダルへの絆』に書いているので、最大限頑張れば、16分台くらいまで行く可能性はあるだろう。だが、15分台となると・・・。これはもう、女性ランナーの限界を越えているのではないか、と現時点では思ってしまう。
しかも、記録もさることながら、精神面が凄い。それがよく表われたのが、2004年11月のこと。アテネ五輪のマラソンで無念の途中棄権に終わって、わずか11週間後に、初参加のニューヨークシティ・マラソンで復活優勝を遂げてしまうのである。そのレースぶりも、追いすがるスーザン・チェプケメイ(ケニア)をゴール直前で引き離すという劇的なものだった。決して敗北を引きずらないというのは、やはり並外れた、偉大なランナーである証明だと思う。
アベベ・ビキラ賞の授賞式は、ニューヨークシティ・マラソンの前日の朝、海外からのランナーのみが参加する「インターナショナル・フレンドシップ・ラン」という4マイルのファンラン大会のスタート前に行なわれる。日本から参加するランナーは、忘れずにカメラの用意をしておいたほうがいいだろう。
このアベベ・ビキラ賞は、1960年ローマ五輪と1964年東京五輪で、2大会連続マラソンの金メダルを獲得した、伝説の英雄アベベ・ビキラを記念して制定された賞で、1978年から毎年、ニューヨーク・ロードランナーズによって、長距離ランニングの分野において、傑出した貢献を成し遂げた個人に贈られている。
過去には、ラッセ・ビレン(フィンランド)、グレテ・ワイツ(ノルウェー)、アルベルト・サラザール(アメリカ)、ビル・ロジャース(アメリカ)、テグラ・ロルーペ(ケニア)、ステファノ・バルディーニ(イタリア)など、マラソンと長距離走の分野で活躍した名選手のほか、2001年の同時テロの際に強力なリーダーシップを発揮し、その年のニューヨークシティ・マラソン開催を無事に導いた、ルドルフ・ジュリアーニ前ニューヨーク市長なども、歴代の受賞者に含まれている。昨年度は、野口みずき選手が日本人として初めて、この栄誉ある賞を受賞した。
今回のラドクリフの受賞は、これまでの彼女の実績から考えて、当然と言えるだろう。特に、2003年のロンドン・マラソンで打ち立てた2時間15分25秒という世界記録は、想像を絶するほど凄い。Qちゃんや野口選手、ディーナ・カスター(アメリカ)ならば、将来は2時間18分台、あるいは17分台を出せるかもしれない。小出監督は「やがて女子マラソンでも2時間16分台の時代が来ると思う」と、著書『高橋尚子 金メダルへの絆』に書いているので、最大限頑張れば、16分台くらいまで行く可能性はあるだろう。だが、15分台となると・・・。これはもう、女性ランナーの限界を越えているのではないか、と現時点では思ってしまう。
しかも、記録もさることながら、精神面が凄い。それがよく表われたのが、2004年11月のこと。アテネ五輪のマラソンで無念の途中棄権に終わって、わずか11週間後に、初参加のニューヨークシティ・マラソンで復活優勝を遂げてしまうのである。そのレースぶりも、追いすがるスーザン・チェプケメイ(ケニア)をゴール直前で引き離すという劇的なものだった。決して敗北を引きずらないというのは、やはり並外れた、偉大なランナーである証明だと思う。
アベベ・ビキラ賞の授賞式は、ニューヨークシティ・マラソンの前日の朝、海外からのランナーのみが参加する「インターナショナル・フレンドシップ・ラン」という4マイルのファンラン大会のスタート前に行なわれる。日本から参加するランナーは、忘れずにカメラの用意をしておいたほうがいいだろう。
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