★第35回ベルリンマラソンで、2時間03分59秒の世界新記録を達成したハイレ・ゲブレシラシエ。
(Photo by Universal Sports)
★歴代4位の2時間19分19秒で、女子の部を制したイリーナ・ミキテンコ。
(Photo by Universal Sports)
---------------------------------------------------------------------
世界有数の高速コースと言われるベルリンマラソンを走って気がついたこと、それは「速い人は、ますます速く走れる」ということ。ペースを乱すような上り坂が全く存在せず、安心してタイムレースに徹することができ、適度に日陰があるので、多少のオーバーペースでも体力の消耗が少ない、という立地上の好条件が揃っている。特に、起伏に慣れていない長距離トラック出身の選手には、うってつけのコースではなかろうか。
今回のマラソンはスタートが午前9時、表彰式が午後2時から始まるということだったので、計算上は4時間程度で完走すれば表彰式も見ることができる、と思っていた。
しかし実際は、ゴール地点からブランデンブルク門近くの表彰式会場までの道のりが意外に入り組んでおり、しかもおびただしい大群衆に行く手を阻まれていたため、生の表彰式を見るのはあきらめ、あとでホテルに帰ってから、ゆっくりとテレビ録画中継を観戦することにした。
レースは序盤から世界記録を上回るハイペースで進行。36km過ぎで独走態勢に入った本命ハイレ・ゲブレシラシエが、2時間03分59秒でゴールテープを切った。
人類史上初の2時間03分台の快挙。この歴史的な大レースと同じ舞台を走っていたのは、何ともドラマティックな体験だ。それにしても速い。ゲブレシラシエがゴールした時点で、自分はまだ23~24kmあたりにしか達していないのだ。
ゲブレシラシエによれば、「私とベルリンとは特別の関係にある」ということだ。確かにアディダスの契約アスリートでもあるし、北京五輪を回避してでもベルリンに賭ける意気込みが強かったことは確かだろう。来年ベルリンで開催される世界陸上にも参加の意向を表明している。世界の強豪との競り合いの中で、どこまで記録を伸ばすことができるか、今から楽しみでならない。
女子の部は地元ドイツのイリーナ・ミキテンコが、世界歴代4位にあたる2時間19分19秒のタイムで優勝。単純にベストタイムから見れば、ラドクリフ、ヌデレバ、野口に続くナンバー4に躍り出た。
ミキテンコは昨年のベルリンマラソンが初マラソン。その後、今年4月のロンドンマラソンで優勝し、北京五輪のドイツ代表にも選ばれたが、五輪本番は怪我で回避。今回が復帰初戦での快挙だった。
マラソン歴が短いので若手のホープ、と思いきや、実は2児を持つママさんランナー。なんとヌデレバと同年齢の36歳である。もともとは陸上長距離でキャリアのある選手で、1996年アトランタ、2000年シドニー、2004年アテネの5000メートルに出場。シドニーでは5位入賞を果たした。出産後の2006年にロード転向。短期間で一気に世界のトップクラスに躍進したことになる。日本人選手にとっては強敵になるが、今後ますます活躍するのではないだろうか。
また、このレースには、かつて五輪マラソンで2度の金メダルを獲得したワイデマール・チェルピンスキー氏の息子、フォルク・チェルピンスキーも参加。2時間13分30秒のタイムで9位に入った。
最新の画像[もっと見る]
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】第26回ヴァーモント・シティ・マラソン (26th Annual KeyBank Vermont City Marathon) 11年前
- 【大会レポート】2014年ブルックリン・ハーフマラソン (NYRR 5-Borough Series: Brooklyn Half) 11年前
- 【大会レポート】2014年ブルックリン・ハーフマラソン (NYRR 5-Borough Series: Brooklyn Half) 11年前
- 【大会レポート】2014年ブルックリン・ハーフマラソン (NYRR 5-Borough Series: Brooklyn Half) 11年前
これから先あらゆることに進化し続けるのでしょうか、そして将来は・・・・・
私も先月で還暦を迎えましたが、江戸時代でしたらそろそろ寿命かも、でも、今は現役?ランナー、江戸時代の飛脚と勝負したいですね
来週は待ちにまった「シカゴマラソン」です
木曜に日本を発ちます。調子は良いですよ
今日の30キロ走も調整無しで1時間57分でした
目標タイム通りの仕上がりですが、何が起きるか分らないのがマラソン
マラソン中毒の会の皆様は参加されますか?
マラソンの記録の進歩は確かにすごいですね。
1970年代あたりは、2時間10分を切ればほとんどの国際レースで優勝できましたが、今は2時間05分台を出すレベルでないと世界と闘えなくなってきました。
いずれ遠からず、2時間を切る選手が現われるかもしれません。
さて、来週のシカゴマラソン、ぜひとも今の調子を維持して頑張って下さい。中毒患者の会では、全米50州制覇を目指す「けに~」さんが参加されます。
素晴らしいレースになることを期待しております。