まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その4

2014-03-22 21:35:17 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
ってわけで、とりあえず1日2回ずつの更新なのですが、
実はまだ最後まで書き終わってません・・・。

今まで書いた分量を1日1回で更新してたら桜が終わっちゃう、と
書いてるときは思って焦っていたのですが、
こうして2回分ずつ出してみると、
書いた分が終わるまでに、書き終えられるだろうか、と戦々恐々です。

そんなチキンなまかろんです、良かったら応援下さい・・・。


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その4

  行く道々に 桜の木を見る
  やっぱり どの木もつぼみもない
  おかしいなぁ と道を急ぐ
  差し込む朝日が 疲れた目に痛い
  早く行って帰って 仕事しなきゃ

<つづき>

そのとき 目の端に白い影
しゅるると急ぐは 白い蛇
甘い香りが 鼻をかすめた
おっと危ないと 足を止めると
蛇が こちらを振り返った

おや貴方ですか と蛇は言った
紅い目で ナヲキさんを軽くにらむ
勝手に花咲かせちゃ 駄目でしょう
天の理ってものが あるんですよ
いや別に俺は・・・ とナヲキさんは言った

まあいいです と蛇は言った
ちょうど良かった 来て下さい
え? とナヲキさんは戸惑った
どこに? それに店の準備が・・・
何を言ってるんです と蛇の目が光った

店とか言ってる場合じゃないでしょう
貴方が あの木を歪めてるんです
嫌でも 来てもらいますよ
蛇は くわっと牙を見せた
ナヲキさんは 思わず後ずさった

っていうか蛇! 蛇がしゃべってるよ!
ナヲキさんは こっそり見回したが
道には他に誰も 通る者がいなくて
自分の頭がおかしいのか どうか
あいにく さっぱり分からなかった

ナヲキさんは 蛇に目をもどした
蛇はまだ 牙をむいて威嚇していた
あのさ とナヲキさんは恐る恐る言った
俺が あの木に関係してるって
なんで そう思うわけ?


<つづく>


人気ブログランキング ※本作品の内容・名称は全て個人の創作・フィクションであり、 実在の個人・法人・企業等とは、全く一切関係ありません。

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新作 : 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その3

2014-03-22 21:26:05 | 「乱櫻鬼譚~」 2014桜
どもども、連休ですね。

春分を境に、急に日差しが強くなった気がするのは、まかろんだけでしょうか。

春を想う心がそう見せてるのか・・・
それとも異常気象なのか。

今日も続きをお楽しみ下さい♪


2014年3月21日~ブログ直接投稿 「乱櫻鬼譚 ~ カミ咲けるヒト」その3

  桜の時期は 迫ってくる
  朝も昼も夜も あれこれ作る
  睡眠時間も食事も もったいない
  吐き気をこらえて 仕事場に立つ
  気がつけば 朝日が差し込んでいた
  
  俺 何がしたいんだっけ?

<つづき>

ナヲキさんは 窓の外をながめた
あと何時間かで スタッフが来る
ナヲキさんは ぼんやり思った
今日はあれとこれから 作業を始めて・・・
面倒くさい と重い目をもんだ

俺が今欲しいのは 桜なんだ
誰もが納得する 桜のお菓子だ
だけど・・・ とナヲキさんは息を吐いた
ふと目を上げたとき 柔らかな色が見えた
窓の遠い向こうに 広がる薄桃色

何だ? と窓のそばに寄ってみる
金色の薄明かりが 広がり始める町
家と家の向こうに のぞく桃色
あそこには たしか公園があって・・・
青空の下満開に 桜の花が咲いていた

そんな馬鹿な と目をこすった
俺 開花のニュース聞き逃した?
そう思ってみるけど 最近周りが
何話してたか 思い出せない
でも慌てて開いた ネットにもなかった

朝の準備には まだ時間がある
あの桜の木まで 行ってみよう
ナヲキさんは 店を出た
体調悪いし 怪しげではあるけど
今は 本物の桜が見たかった

行く道々に 桜の木を見る
やっぱり どの木もつぼみもない
おかしいなぁ と道を急ぐ
差し込む朝日が 疲れた目に痛い
早く行って帰って 仕事しなきゃ


<つづく>



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