WIND BENEATH MY WINGS

震災後、私たちの暮らしの「あるべき姿」を考え中。持続可能で幸せな暮らしを一緒に考えていきませんか?

成果主義が人の心を壊していく「成果主義とメンタルヘルス」

2011-06-08 23:27:43 | 成果主義
いま成果主義賃金制度の下で
「心の病」が急増している。

自殺者の増加にもおそらく無関係ではないだろう。

「努力が報いられる」
どころか、
成果に追われて新たな
「ストレス因子」
が増え、

労働者の心と命が壊れてゆく実態を、
過労死裁判にも関わる精神科医が、
検証・告発する。

人間らしい働き方と
メンタルヘルスを提唱する書。


成果主義とメンタルヘルス
天笠 崇
新日本出版社

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企業は成果主義を捨て育てる勇気を持てるか?『育てる経営~ポスト成果主義への道』

2010-09-01 21:53:59 | 成果主義
2007-10-27 15:18:55の投稿です。

再び高橋先生の著書です。

あくまでも一般論ですが、
「成果主義が成功した企業ってあるのかしら」
私にはみつけられませんでした。
高橋先生もみつけられなかったようです。

そして今の経営のトレンドは『成果主義の見直し』だそうです。
でも、なぜ、成果主義は失敗だったと認めて一から出直せないのでしょうか?
成果主義の導入と、不祥事、社内での苛めやパワーハラスメントの発生、
うつ病の罹患率、そして業績を図にして分析すれば一目瞭然。その時期が一致することに気付くはずです。

いまは、どこの企業も、限りなく年功序列に近づけることで、
成果主義の弊害を取り除こうと必死です。
名前だけは成果主義のまま。
人間は間違える。組織だって、経営だって間違える。
出直しは過ちを認めることからはじまると私は思います。
そして二度とその過ちを繰り返さないことの方が、
人としても、組織としても、健全であり、潔く、尊敬されると私は思います。

日本企業は成果主義を捨てる勇気を持てるのかしら?
「人を育てる事」に力点を置き、不毛な内向き経営に終止符をうてるのでしょうか?

今の日本の企業には「人の尻拭いが出来る人」「地味にチームを支える人」「後始末をする人が減っています。
かつてはこうした人たちは尊敬を集め、数字になどあらわれなくても自然と評価されていました。
そしてかつての日本の企業は、少なくとも普通の社員のレベルでは、責任のなすりあい、手柄の取り合い、不毛なパワーゲーム等に時間と労力を割かずに、「仕事」そのものに、集中できた筈ですよね。


以下アマゾンより

出版社 / 著者からの内容紹介
成果主義失敗の後で企業がとるべき選択は?
『虚妄の成果主義』の著者によるこれからの経営論!
「客観評価」「評価のフィードバック」を掲げ、
給料格差と勤労意欲の連動を信じた成果主義は、
いちばん大切な人材育成機能を破壊した。

いま、企業はどのようなシステムを再構築すべきなのか。
「やり過ごし」「尻ぬぐい」
など先達の知恵と経営戦略論が明かす
<育てる経営>の思想。


“育てる経営”の戦略―ポスト成果主義への道 (講談社選書メチエ)
高橋 伸夫
講談社

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「今こそ成果主義運用の見直しを」が面白いです。

2010-09-01 21:46:24 | 成果主義
2007年の投稿です。

ザ・ターニングポイント もはや待ったなし、今こそ「成果主義」運用の見直しを (2007/12/18)が面白いです。

特集「イノベーションで切り拓く新市場」が、
ザ・ターニングポイント ~イノベーションの軌跡」として装い新たに
再スタートを切りました。
今回の番組では、IBMビジネス コンサルティング サービスの
人材戦略コンサルタント、三巻由希子氏をスタジオに招き、
成果主義に関する読者アンケートの結果について討論しています。


前回は、日経ビジネスオンラインが実施した、
成果主義に関する読者アンケートの結果を紹介したそうです。
アンケート結果からは、読者の皆さんが
日々の仕事の中で成果主義に翻弄され、
様々な問題に突き当たっている状況が伝わってきたとのこと。

例えば、誰もが目先の成果だけにとらわれ、
長期的な目標に目が向かなくなっているそうです。
または、個人プレーに走る社員が増え、
チームワークが失われている──。
そして、人材が育たないという深刻な問題があります。

そもそも日本企業が成果主義を導入した目的は、
人件費の削減であり、
中長期的に人を育てようという観点は
はじめから、抜け落ちていたということです。

人が育たない企業に成長戦略は描けない。
ここに来てそうした問題を真剣に考え、
独自に成果主義を軌道修正したり、
改革に着手する企業が現れ始めたとのことです。
例えば、日産自動車住友商事積水化学工業といった企業。

詳しくは日経ビジネスオンラインをご覧下さい。

本当にそろそろ目をさましませんか?

お掃除していたら昔の日経ビジネスが出てきて・・・。2004年にポスト成果主義と書いていた。

2008-05-04 23:23:26 | 成果主義
日経ビジネスのバックナンバーを
整理していた旦那が、
12月6日号「本番、ポスト成果主義」というのを
持ってきてくれました。
(それにしても、ずいぶん
溜め込んでいますね~。ハムスターみたい)

2004年に世の中的には、成果主義は「ポスト~」と
呼ばれていたのか???

天外伺朗氏
(AIBOの開発者で今は作家)が、
「報酬で競争させる時代は終わった」
とおっしゃっていますし、

GEなどの人材育成に長年携わってきたノエル・ティシー教授
(ミシガン大学)は、
「コンサルタントより内部の話し合いが問題を解決する」
「対話が好循環を作り出す」
「リーダーは常に教える視点を磨く必要がある」
などと力説。

2004年です。

論文がかけそう!?

2008-04-13 17:30:06 | 成果主義
久しぶりに成果主義系コメントをいただき
嬉しく思いご紹介。
いっこいっこに
うんうんうんうん、と頷いて首が痛い・・・。

有難うございます。

■関連投稿はこちら

成果主義にみる裸の王様。そろそろ目をさましませんか


**************

成果主義 (BZK)

2008-04-13 14:56:49

■ 成果主義について思うこと

●目標あって目的なし
●限られた人たちによる報酬とポストの山分けを正当化
●色のついた“目標”
●みんなでという発想の欠如
●小さな成果の花盛り
●努力はあなたが、成果は私に
●下敷きにする人、される人
●みんな自分は、原資にはならないと思っている
●吟味過程に入る前から割振の人選に着手している評価者
●賃金評価するぞという脅し
●賃金による動機づけ
●短期決戦、長期的戦略の欠如
●できることから目標に、評価しやすいものから目標にと評定者の親切心
●評価するぞという脅し
●足の引っ張り合い
●評価分布ほど実際の能力・成果に差があるか
●吟味過程に入る前から割振の人選に着手している評価者と、その良心の悩み

etc

論文がかけそう!

**************

ホント、論文書けそうですね。

実際に成果主義の矛盾をついた本は
非常に多くでており、
さまざまな方向から検証され、
その問題点がつまびらかにされています。

*******************

講談社「“育てる経営”の戦略
―ポスト成果主義への道」 高橋 伸夫著 より。


上司の役割とは、
会社の次世代を担うはずの若手を育てることであり、
自分達の未来を残す仕事であったのだ。
だから極めて重要でやりがいのある仕事だったのだ。
そして成果主義に疲れたある部長の嘆き。
「もう評価はいいや。
人事部には随分とつきあってやっただろう?
そろそろ仕事をさせてくれないかな。
私は自分の仕事がしたいんだよ。

******************

世の管理職の方々、現場の第一線で活躍される方々の
ためいきが聞こえるようです。

「せっかく築いた雰囲気やチームワークを
だいなしにしないでくれ~」
「たのむから本来の仕事をさせてくれい!」って。

虚妄の成果主義―日本型年功制復活のススメ
高橋 伸夫
日経BP社

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“育てる経営”の戦略―ポスト成果主義への道 (講談社選書メチエ)
高橋 伸夫
講談社

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経団連「経営労働政策委員会報告」を読みながら考える。

2008-03-08 09:33:19 | 成果主義
日本経団連が昨年冬に発表した経営労働政策委員会報告では、
成果主義賃金と非正規雇用の拡大が行き詰まり、
国民・労働者との矛盾を広げていることを示しています。

大企業が史上最高の収益を謳歌する一方で、
年収200万円以下の低所得者が1千万人を超えるなど貧困と格差が拡大し、
社会問題になっています。
(「貧困ニッポンとネットカフェ難民」お奨めです!)

報告でも、
「手取りの収入が伸び悩み、個人消費の増勢鈍化が懸念されている」
と指摘しています。

財界は昨年も
「生産性の向上の如何 (いかん) にかかわらずベースアップはありえない」
としていましたが、
ボロもうけを還元せよと!
との世論は無視できなくなってきていると思います。

昨年の春闘で多くみられた声は、

■労働者より経営者と株主への配分が優先されていること
■異常な内部留保 (ため込み利益) への批判

というものですが、
そのためか、報告は、
「配当や内部留保を減額して労働分配率を引き上げるべきとの議論は現実的でない」
と打ち消しに懸命です。

しかし「労働分配率の低下」は政府でさえ指摘する問題であり、
内部留保を10年で3.5倍にも増加させながらも
ため込みを続けるのはいかがなものでしょうか?

さて、ここからが肝心です。(私としてです)

鳴り物入りですすめた成果主義賃金について。

財界は、
「働けば報われる」
といって成果主義賃金をすすめてきました。

ところが、厳しい競争とノルマの一方で、
労働者の多くは賃金・処遇が低下し、過労やストレスが増大。

目先の利益を追いかけるため現場力や開発力が低下し、
事故やミスなど経営基盤を揺るがす事態が生じ、見直しを迫られています。

そのため報告は、
「透明度と納得性の高い人事評価システムの構築」
をうたい、
「勤続年数にもウエートを置く」
など成果主義と矛盾することまで言い出す始末。

これはちょっと笑ってしまいますよねえ~。
ここでもやっぱりみなさん、
「成果主義は間違っていましたからやめましょう」
と言えないんですね~。

報告が強調するもう一つの課題は、
ワーク・ライフ・バランス
(仕事と生活の調和) です。

私は最近、
ワークライフバランスに興味を持っていますし、
そうした働き方を自分自身が実践しようと思っていますが、

「ワークライフバランス」の綺麗な言葉を
隠れみのにして、形だけの労働時間短縮を謳うこと
(要するにサービス残業を奨励するようなシステム)
には大きな疑問を持ちます。

労働者はそんなに馬鹿じゃありません。

「調和」 というのなら長時間労働の短縮が問われます。

ところが
「効率的な働き方」 が必要だとして、
成果主義賃金の導入で
「就業時間中の集中度を高め無駄な残業を抑制することができる」
と強調してきた結果が、
際限のない長時間過密労働が押しつけられている、
という厳しい現実です。

その過ちから学ぶべきでしょう。
そして、「ワークライフバランス」の言葉だけを
かりくるのはやめましょう。

成果主義導入のときに踊った甘い言葉の数々を
労働者は決して忘れていません。

大切なのは、
こちょこちょ制度をいじったり
甘い言葉や姑息な手段で労働者に怒りと失望を味あわせ、
労使関係を悪化させることで
社員のモチベーションを下げることではありません。
「会社にはもうあきらめました」
と言われ、
削減した人件費以上に業績が低迷するのは
ナンセンスです。
せめてまともにテーブルにつけるような
「まっとうなやり方」
をしましょう。

後ろからばっさりきりつけたり、
落とし穴を掘るんじゃなしにね。

「成果主義は日本の風土に合うと思いますか?」日経ネットPLUS

2008-02-01 21:52:37 | 成果主義
会員制ですが、掘り下げた内容や
参加できるのが面白い日経ネットPLUS

中でも成果主義に関する連載はなかなかの優れものです。

最新の記事は「成果主義では給料は増えない
と題して、読者のアンケート結果を紹介しています。

問いかけ
「成果主義は日本の風土に合うと思いますか?」
NO 54%。
YES 16%
どちらとも言えない 30%

コメントにも成果主義の問題点を指摘する声が多かった模様。
具体的には
「成果主義は人件費削減の口実」
「成果主義は将来不安の温床」
「チームワークを壊して何になる」
といった意見のほか、
「うまくいかないのは管理職のスキルが低いから」
「正しい成果主義を導入すべきだ」
とする声がありました。

個人的な意見としては、
日本の管理職の多くは
成果主義の一番の犠牲者だと思います。
「いいかげんに本来の仕事をさせてくれ~」
という声が聴こえてくるようです。

関連投稿
成果主義が人の心を壊していく

再びNBオンラインに注目 企業理念として人を育てること

今こそ成果主義の見直しをが面白いです。

成果主義にみる裸の王様 そろそろ目を覚ましませんか

やりすごしと尻ぬぐいが組織を安定させる

企業は成果主義を捨てる勇気を持てるか?

「尻拭い」や「泥かぶり」が日本企業の強さの秘訣。

2008-01-10 20:32:51 | 成果主義
たまたま、高橋先生の主張を旦那に説明していて
この話が出てきたので。

旦那は、随分前から、社長兼社員なので、
自分の尻はぜんぶ自分でぬぐってきたわけですが、
宮仕え時代はやはり高橋先生の言うような、係長クラスの
尻拭い機能ははたらいていたそうです。

私の尊敬する先輩や元ボスたちは、
あえて泥をかぶったり、
尻拭いをするのを厭わない人たちでした。
それでも(というかそういう人の方が)
ちゃんと、偉くなっていきました。
そしてそんな姿をみて、
後輩や部下たちはついていきました。

いつから日本の企業では、
ミスのなすりつけあいとか、
手柄のとりあいが
起こる様になったのでしょうか?

いつから、
お役所よりレベルの低い
たらいまわしや、
責任の所在の不明瞭さ、
が起こるようになってしまったのでしょう?

誰も嫌なことをやらないチームでは
組織には
安定性ももたらされません。

地味なこと、大変なこと、
めんどくさいことを
率先してやることが美徳だった
日本人の職業倫理は
いったいどこにいったのでしょうか?

内容(「MARC」データベースより)
仕事を「やり過ごし」、部下の不始末を「尻ぬぐい」し、
更に「泥をかぶって」働く…。
職場によくある一見どうしようもない現象に、
調子のよい日本企業の強さの秘密が隠されていた。
日本企業、会社人間の論理を説く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高橋 伸夫
東京大学大学院経済学研究科教授。1957年生まれ。
小樽商科大学卒。
筑波大学大学院社会工学研究科単位取得。
学術博士。
東北大学経済学部助教授、東京大学教養学部助教授、
東京大学経済学部助教授を経て現職
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
高橋 伸夫
日本経済新聞社

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地球温暖化問題担当の内閣官房参与に西村六善氏。

2007-12-04 21:33:57 | 成果主義
福田さん周辺の「洞爺湖サミット」シフト
(「ポスト京都議定書」シフト?)
に動きがありました。
「地球温暖化問題担当の内閣官房参与」なる
ポストをおくことにしたようです。

任命されたのは、西村六善・前地球環境問題担当大使。

任務は気候変動問題に関する国際会議に
首相の個人代理として出席するということです。

西村六善(にしむらむつよし)氏は、
気候変動枠組条約及び京都議定書関連交渉に
代表として参加するために任命された
初代の地球環境問題担当大使。

モントリオール以降の、
気候変動関連のさまざまな国際会議に、
政府代表として出席されていた方。

北海道出身の67歳。1962年上智大中退後、外務省入省。
ノンキャリアから上級登用という
道をたどられた苦労人のようです。
シカゴ総領事、欧亜局長、メキシコ大使を経て
2007年9月まで地球環境問題担当大使をつとめられました。

ご活躍を心よりお祈りしております。

やり過ごしと尻ぬぐいが組織を安定させる

2007-11-04 14:16:29 | 成果主義
私がこれまで、
「虚妄の成果主義」
「育てる経営の戦略~ポスト成果主義への道」
「できる社員はやり過ごす」
から読み取った、
「やり過ごし」「尻拭い」の効能は下記の通りです。

そして日本の組織を安定させてきたそれらは、
成果主義の中、消えてしまいました。

■やり過ごし現象の効能

慢性的なオーバーロード状態の部下は、上司の指示命令のすべてのこたえることは不可能。人事異動が頻繁に行われ、着任して日の浅い上司が出す、的外れな指示は、上司の顔をつぶさずに、自然とろ過され、正当な指示に対する業務だけがラインに流れる。上司も馬鹿ではないので、なかなか実行されない指示のナンセンスさを悟る。

■尻拭いの効能

日本の企業では、何か不首尾が生じたときには、係長クラスが、その尻拭いをしてきた。「尻拭い」はストレスがたまる仕事であるが、ある程度限定された滞留期間の中であれば、若く、体力のある係長クラスはそうした仕事をこなすことが出来る。これが組織を安定させる。

■成果主義の中で失われた安定性

成果主義のもとでは「やり過ごし」が許されず、現場、若手が疲弊する。先輩たちは、若手の失敗の「尻拭い」などもしていられないから、失敗の芽もつまれず、失敗の尻拭いもされず、組織全体としての、健全性の維持とリカバリー能力が極めて低下する。

以下アマゾンから
出版社/著者からの内容紹介
新発見!やり過ごし、尻ぬぐいこそ組織を安定させ、発展させる力だ。「係長」の役割に着目した気鋭経営学者が解く日本企業成功の秘密。

内容(「BOOK」データベースより)
日本企業の本当の強さは意外なところにあった!上司の無理難題を「やり過ごし」、部下の「尻ぬぐい」までする係長クラスの奮闘にはすごい働きが隠されていたのだ。年功制に基づく実力主義が発揮された時の驚くべき成果を検証。日本の会社にエールを贈る。

できる社員は「やり過ごす」 (日経ビジネス人文庫)
高橋 伸夫
日本経済新聞社

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