宇宙の誕生と生命の誕生の境界として、最も重要な現象は再帰だと考えている。
再帰とは、地球が太陽を一週してまた同じ位置から回転を始めるとか、昼がきて夜がきてまた昼がくるとか、その結果として、水蒸気が水になりまた水蒸気になるとか、本来一方的にしか起こらない反応が継続的に引き起こされること。
地球の体積は 1.083207x10*12km3
公転軌道長 9,3947,4628km
地球をバラバラにして公転軌道に並べたとしたら、
○100万km3ずつなら108,3207個
100x100x100kmを939kmごとに1個
○1000km3ずつなら10,8320,7000個
10x10x10kmを100個並べた皿を94kmごとに1枚
○1km3ずつなら1,0832,0700,0000個
1x1x1kmを10000個並べた皿を9.4kmごとに1枚
小惑星は遠心分離機または攪拌機と炉を合わせたようなもの。これにより地球1個よりも効率のよい再帰現象が期待できる。
再帰が地球の初期の姿であり、生命の前段階にあった。生命の起源の初期段階では、地球はまだなかった。
そこで考えたのが、
地球が形成されるのと、生命の元になるものが生成されるのは同期している
ということ。
①は上記の状態。
宇宙には保存則がある。一方的に反応するなら終わりを待つだけ。複雑な反応が起きるなら、少なくとも再帰する環境がいる。
②は小惑星が一つにまとまった状態。いったん火の玉状態になり、重いものは中心に、ガスは外側に、階層状つまり方向性をもって同じものが集まる。それで有機物になるかという問題はあるが。
③はそろそろ海を重要視してもいいのではないか。地球は水という環境において安定し、様々な物質を包含しつつ循環する状態。
コピーとは、例えばabab..が、abとabに分離し、再びabab..とabab..が起こり、abとabとabとabができるというような現象。これを再現するのが蛋白質。
環境が蛋白質を生み出したのなら、どんな海がその条件を満たすのかが問題。
④酵素と⑤RNAは、つまり、これらが今存在している場所のような状態に地球がなっていたと考えられる。
④は酵素がどんな環境で有効かが、当時の地球の状態を示す。
温度とpHが安定し、原料が流れ込み生成物を放出する環境。特異性をもつのは、生成物だけの循環があったということ。特異性は酵素が環境の産物であることの表れ?
そして⑤だが、
DNAは変性して螺旋が解けることで複製が始まる。この変性が自らの生き方を決める鍵になる。自らが生成するもので変性へ到るまでの状況をコントロールすることで生き方を選択する。複製が目的なら変性は必要ない。⑤には螺旋ができる前の核酸、RNAが当てはまる。
生命が海から生まれたと考えるのは、どんな生物も主成分が水だから。細胞は海みたいなもの。DNAもRNAも小さな海をつくっているのと同じ。
RNA以前の物質が環境から生み出されたものだったのに対し、RNAは環境をつくり出すものになっている。
⑤の地球は、地球によって生み出されたものが自身を生み出した環境をつくっている状態。
※擬粒子は、粒子が集まることで、全体で粒子のような振る舞いをする状態。核融合から恒星系までの飛躍を、有核星と擬粒子という造語で埋めてみた。
再帰物とは、再帰する環境で効果を発揮する分子群のこと。