100年

宝塚歌劇団ができ、第一次世界大戦が開戦し、東京駅が開業した1914年に生まれた祖母。
享年100才。

眠るように逝きました。

ひと月前のことです。

なんでも・・・・、
トーベ ヤンソン
笠置シヅ子
宇野重吉
と同い年・・・・らしい。

100年て1世紀ということでしょ？

100年生きるってどんなだろう。


祖母には、単なるおばあちゃん以上にお世話になりました。

小学生の頃、今でいう不登校になった私は、祖母に預けられて面倒をみてもらっていました。
度重なる転校(←父が転勤族)に心がついていかなかったんですね。自覚はありませんでしたが。

厳しいけど、あったかいおばあちゃんでした。

祖母は実はお嬢様だったらしく、家には使用人がたくさんいたり、雨が降ると小僧さんがおんぶして学校に連れていってくれたり、ねえやさんがお世話をしてくれたり・・・・想像すらできないような話をいくつも聞きました。
関東大震災のときの珍事や、女学校時代のイタズラの話など、何度聞いても面白かった・・・・。

それが、旦那さんが戦死し(もともと軍人ではなかったけと、最終的には海軍だったらしい)、実家は農地改革でおおかたの土地を失い、苦労の連続だったと思います。

でも、バイタリティーにあふれる人でした。
1970年から数年内ドイツに住んだり(叔母の家族が転勤で行っていた)、そのあとイギリスに渡ったりもしました。1ドル360円とかそういう時代・・・・。

洋裁が得意で、私もかわいいのをいっぱい縫ってもらいました。

長男のお嫁さんには冷たくされて悲しい思いもしましたが、晩年は私の母がうちに呼んで、多分幸せだったのではないかと思っています。

本当は最期までうちで過ごしてほしかったけど、そうもいかなくなりホームへ。
だけど、体はどこも悪くないし、頭もはっきりしていたのできっと不本意だったと思います。

ホームは一時的なはずだったのに、これまたそうもいかなくなり・・・・。結局５年強かな、お世話になりました。とてもよいホームで、スタッフのみなさんは気持ちのよい人たちばかりだった。

最期まで内臓に問題はなく、耳が遠くなったくらいでした。
自然に・・・・ゆっくり・・・・本当に静かに・・・・でした。
大往生というのかな。

長い間おつかれさまでした。
そして、ありがとうございました。

天国で娘(私の母)と会ってびっくりしているかな。
母のことは言い出せないままだったから・・・・。