日々のあわ

毎日の生活の中で見つけたもの、考えたこと、感じたことなどなど、つれづれなるままに・・・。

MARGUERITE

2009-03-29 | 観ました
お世話になっている膝のお医者さんの奥方のお誘いで『マルグリット』という舞台を観てきました。

泣いた。
劇場でこんなに泣いたの初めてかも。
感情移入も甚だしい。
マルグリットの人生に共感しちゃったのか、時代の切なさというか。なんだろ、よくわからないけど。

お話的にも目新しさはないのに・・・。いや、だからかな?普遍的な悲劇というの?とにかく・・・こういうのに弱いのだ、私・・・単純だから(笑)。

椿姫が下敷きになっていて、舞台は終戦直前のパリ。ナチスドイツに支配されている時代。

元歌手で魅力的なマルグリットはドイツ軍の将軍の愛人。お誕生日パーティーに呼ばれたバンドの若きピアニストと恋に落ち・・・。でも、それが将軍にばれてしまう・・・最後は悲しい結末というありがちなわかりやすい展開。
さんざんマルグリットに取り入って甘い汁を吸っていた友人たちも戦後手のひらをかえしたようにナチと寝た女・・・とマルグリットにひどい仕打ちをする。・・・というなんとも暗いお話でした。

で・・・涙(笑)。
今思うと、マルグリットがかわいそうというより怒りっぽい感情だったかも。


イギリスのミュージカルの日本版で、演出や音楽はレ・ミゼラブルの人。だからまずメロディが美しくて、それだけで心打たれてしまいました。

マルグリットを演じた春野さんは愛人ぽくなくて、清らかな感じに映りました。ピアノ弾きのアルマンと恋に落ちてからはひたすらかわいい少女のようになっちゃって。なんといっても歌声が美しかった。

初のミュージカルだという寺脇さんは存在感でこの役に選ばれたのかな。相棒のイメージ払拭でした。怖くて強いけどマルグリットには弱い将軍で、考えてみるとかわいそうな人。マルグリットを本気で愛して尽くすのに貧乏な若いピアノ弾きにもってかれてしかも最後は撃たれてしまうのだから。
衣装が・・・もう少し素敵にならなかったのかな?とは思ったが。

暗くて救いがないようだけど、何だかツボにはまったというか、どっぷり浸かってしまった。
ロンドンオリジナルキャストのCDを買ってしまったほど・・・(笑)。
聴くと切なくなってしまうのに・・・。

久しぶりに重厚で上品で美しい作品を観たなぁ~・・・と思いました。

あ、でもラストシーンのマルグリットがアルマンの腕の中で息絶えるところはミス・サイゴンのラストと重なります。
同じ演出家だから仕方ないのか・・・?

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