花の日々

はなのひび

いつまでもいつまでも、私の心に…

2017年09月15日 | Weblog


                                                                                           『2016年7月10日』

9月1日、私の背中を押し続けてくれた大林さんが旅立ちました。松任谷由実の『Hello,my friend』を聞く度に思い出す人が、また1人増えました……。

受傷して半年が過ぎた頃、リハビリ室で見かけた大林さん。健常者が車いすに乗って、車椅子のお仕事をされているのかなあ、と思っていました。「声をかけてみたら?脊損の方で、テニスやマラソンをされるスポーツマン。久留井さんと気が合うかも。」とリハビリの先生から言われ、お話ししたのが出会いの始まりでした。チタンでできた車椅子は、外車を思わせるようなかっこいい姿、車椅子にひとめぼれです(笑)話せば話すだけ元気が湧いて来る大林さん。「あせりんさんな。なに事も10年!10年よ。」と言われ、後9年半長いなあ…と思ったことを思い出します。

大林さんの車いすにあこがれ、乗ってみたいと思うようになりました。リハビリ室に似た感じの軽量型の車いすがありチャレンジ。「怖いーー!!」肩から下が麻痺で座位保持の取れない私、あこがれの車椅子はまるで急降下、急カーブするジェットコースターに手すりを持たずに乗った気分。もう嫌!と思うと同時に、また少し元気がなくなるのでした…。

それからしばらくして、広島で車いすテニス平和カップに誘われ、入院先から行ってみました。不安に思っていた車いすでの外出、意外にも車椅子の方が笑顔でエレベーターに誘導してくれました。その瞬間、気持ちが少し楽になって嬉しかった。試合は、いろんなハンディーを忘れさせるアクティブで生き生きとされた表情。目が点とはこのことでしょうか…。皆さん車椅子と一体になってかっこいいお姿、病院の介護用車いすに乗っている私が恥ずかしい、というか根性なしに思えて来て情けない…。

帰った翌日から、「怖い」という意気持ちは神様へ預け、再度あの軽量型車いすに乗る訓練を始めました。すごいですね、あのテニスカップの力。1日でこんなに勇気が出るのですよ。大林さんはこんな感じで、いつも引っ張って道を作ってくれました。退院後も、「近くまで来たから。」と顔を見に来てくれたり、車椅子が壊れたら、遠方にもかかわらずすぐ駆けつけてくれたり…。本気で言い合ったこともありました。わがままもたくさん言いました。いっぱい笑ったけど、一緒に泣いたこともありましたね…。

「孫の為に長生きしたい。」と言っていた大林さん。1年前、お孫さんとのデートにちょっとおじゃま。

最高の笑顔の大林じいさん。

孫ちゃんとのデート、最高でしょうね…。

「体調のいい日は海にいるから、連絡する。」と言ってたのに、この日を最後に連絡はありませんでした。この日以来、海を見ては黄色いヨットを探すようになりました…。

旅立ったこの日も、青空の下ヨットがいっぱい。本当に海、夏の似合う大林さん。また会いましょうね…そしていっぱいありがとう。

 

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