ちょっと前のことなんだけど、せっかくカテゴリーに「映画」があるので、感想なんか書いてみる。
今回見てきた「あらしのよるに」はアニメ映画。
原作はいまさら言うまでもないけれども、1994年に第一巻が発売されてから、ずーーっと売れ続けているベストセラーの絵本(一応全6巻)。
題名だけ聞いてピンとこない人でも、絵本の表紙を見たら「ああ~、これね」って言うと思う。
原作は木村祐一さん。でも実は、私は最初挿絵から入ったのだ。
挿絵を描いているのは、あべ弘士さん。奔放な色と筆使いが印象的な画家で、この人が昔から大好きで!
昔、この人の講演会に参加して、絵本にサインをしてもらったのが私の自慢♪
北海道の動物園で働いていたという経歴があるので、動物を描くのがとっても上手い。ものすごく単純な線と色なんだけど、とても生き生きしていて今にも動き出しそうなの。本当にこんな自由な絵が描けたら・・・とあこがれる。
この間亡くなった長新太さんタイプと言えるかも。(長さんも大好きだったのに・・・)
そして絵本の内容は、一口に言って「新しい」かな。一見ありがちな設定なんだけど、実はとても新しい感覚、読んだことのない世界。
多分読者は、そんな感覚に魅了されたのかもしれない。
主人公は2匹。狼のガブとヤギのメイ。この2匹の友情の物語なんだけど、命がけの友情物語。
なんで命がけかって、だって狼とヤギだよ?本来なら絶対一緒にはいられない間柄なんだよね。メイはいつガブに食べられるかわかんないし、ガブはメイのおしりにかぶりつきたい衝動を抑えてるし。っていうところから2匹の物語は始まる。
この緊張感がいいのよ。絵本には、最初から敵対する者同士が仲良くしてる本もたくさんあると思うんだけど、「あらしのよるに」はまさに本来の野生の習性がそのまま出てくる。だからガブは最初の頃葛藤する。食べたい、でも友達だから食べられる訳ない・・・
もちろん、2匹はちゃんと友情を育んでいくので、ガブはメイを食べるなんて考えられなくなる。でもガブはどうしたって肉食獣。メイは食べないけど、メイ以外の草食動物は今まで通り食べる。というか食べないと生きていけない・・・
ね、すごいでしょう!これが絵本なんだよ?!
初めて読んだ時はその迫力に震えた。
この物語は、しばしば評論家によって男女間の恋愛に例えられたり、異民族間の問題に例えられたりする。
でも私はどの解説にもいまいち納得しない。食べる者と食べられる者の命がけの友情物語は、どの解説にも当てはまらないと思う。
雪山に閉じ込められて瀕死の状態のメイがガブに言う言葉。
「僕を食べて君は生きて・・・」
おなかがペコペコのガブは、さてどういう決断をするか・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
映画も原作の味を損ねてなくて良かったけど、やっぱりあべさんの絵を堪能してほしいので、絵本をぜひ読んでほしいな。
ゴメン、ひとつだけ愚痴らせて!
映画館で子供達がうるさすぎた・・・というか親!親はなんで放置する?!
子供用のアニメ映画だから、うるさくしてても構わないとでも思ったんだろうか。実際には観客は大人がほとんどだったけどね?もうちょっと、回りの状況を見て判断してほしい・・・。自宅で見てるんじゃないんだから、映画中に大声で子供と会話しないでくださいね。(^^;
今回見てきた「あらしのよるに」はアニメ映画。
原作はいまさら言うまでもないけれども、1994年に第一巻が発売されてから、ずーーっと売れ続けているベストセラーの絵本(一応全6巻)。
題名だけ聞いてピンとこない人でも、絵本の表紙を見たら「ああ~、これね」って言うと思う。
原作は木村祐一さん。でも実は、私は最初挿絵から入ったのだ。
挿絵を描いているのは、あべ弘士さん。奔放な色と筆使いが印象的な画家で、この人が昔から大好きで!
昔、この人の講演会に参加して、絵本にサインをしてもらったのが私の自慢♪
北海道の動物園で働いていたという経歴があるので、動物を描くのがとっても上手い。ものすごく単純な線と色なんだけど、とても生き生きしていて今にも動き出しそうなの。本当にこんな自由な絵が描けたら・・・とあこがれる。
この間亡くなった長新太さんタイプと言えるかも。(長さんも大好きだったのに・・・)
そして絵本の内容は、一口に言って「新しい」かな。一見ありがちな設定なんだけど、実はとても新しい感覚、読んだことのない世界。
多分読者は、そんな感覚に魅了されたのかもしれない。
主人公は2匹。狼のガブとヤギのメイ。この2匹の友情の物語なんだけど、命がけの友情物語。
なんで命がけかって、だって狼とヤギだよ?本来なら絶対一緒にはいられない間柄なんだよね。メイはいつガブに食べられるかわかんないし、ガブはメイのおしりにかぶりつきたい衝動を抑えてるし。っていうところから2匹の物語は始まる。
この緊張感がいいのよ。絵本には、最初から敵対する者同士が仲良くしてる本もたくさんあると思うんだけど、「あらしのよるに」はまさに本来の野生の習性がそのまま出てくる。だからガブは最初の頃葛藤する。食べたい、でも友達だから食べられる訳ない・・・
もちろん、2匹はちゃんと友情を育んでいくので、ガブはメイを食べるなんて考えられなくなる。でもガブはどうしたって肉食獣。メイは食べないけど、メイ以外の草食動物は今まで通り食べる。というか食べないと生きていけない・・・
ね、すごいでしょう!これが絵本なんだよ?!
初めて読んだ時はその迫力に震えた。
この物語は、しばしば評論家によって男女間の恋愛に例えられたり、異民族間の問題に例えられたりする。
でも私はどの解説にもいまいち納得しない。食べる者と食べられる者の命がけの友情物語は、どの解説にも当てはまらないと思う。
雪山に閉じ込められて瀕死の状態のメイがガブに言う言葉。
「僕を食べて君は生きて・・・」
おなかがペコペコのガブは、さてどういう決断をするか・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
映画も原作の味を損ねてなくて良かったけど、やっぱりあべさんの絵を堪能してほしいので、絵本をぜひ読んでほしいな。
ゴメン、ひとつだけ愚痴らせて!
映画館で子供達がうるさすぎた・・・というか親!親はなんで放置する?!
子供用のアニメ映画だから、うるさくしてても構わないとでも思ったんだろうか。実際には観客は大人がほとんどだったけどね?もうちょっと、回りの状況を見て判断してほしい・・・。自宅で見てるんじゃないんだから、映画中に大声で子供と会話しないでくださいね。(^^;