
米澤さんは、前からちょっと気になる存在ではあったんですが、「ボトルネック」だけしか読んでいませんでした。
「犬はどこだ」も前々から気になっていて、今回やっと読めました(他にも気になる本がいっぱいありすぎて・・・)。
米澤さんは、もともとライトノベルズ出身の作家だそうで、そのせいか文章もとても読みやすかったです。
銀行マンとして都会で働いていた主人公が、体調不良をきっかけに銀行を辞めざるをえなくなり、田舎に戻って調査事務所を開くところから物語が始まります。
その調査事務所というのが「犬探し専門」。
が、なぜか飛びこんでくる依頼は「失踪人探し」「古文書の調査」など犬とはまったく関係無い物ばかり。
おまけに、「探偵に憧れている」という高校時代の後輩が、おしかけ調査員として転がり込んできたりしながらも、結局流されるまま全てを受け入れてしまう主人公。
(元々、調査事務所を開いたのも知人のススメでなんとなく。という受身っぷり。)
探偵物で、こんなダラダラしたヤル気の無い探偵も珍しいかも(笑)
人生に「つまづいてしまった」主人公が、イマイチヤル気を出せないままに調査を進めていくんですが、事の真相にせまっていくうちに、段々と生気を取り戻していく感じがよく伝わってきて良かったです。
そしてこの「真相」っていうのが、なかなか意外で面白いんですよね~。
ネットをやっている者として、思わずゾクっとする内容も出てきたりして。
道尾さんや東野さんなんかと比べると、人物描写が軽いかなという印象も受けますが、とりあえずこの「犬探し専門」探偵は、ぜひシリーズ化してほしいです。
回を重ねるごとに主人公が成長していく感じがします

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次は道尾秀介さんの「光」です。
この本売れているのか、なかなか見つけられなかったんですよ!
今日寄った本屋さんに、1冊だけありました。
楽しみだな~