こちらでは、タラのお塩煮と呼んでいます。タラのあらにしおをしたものとじゃがいも、大根・ニンジン・ねぎのはいったしるものです。横に半分映っているのは、カスベの煮物。
このたらのお塩煮。私は子供たちにつくって食べさせた記憶はないのです。母が生きていた頃なんどかつくってくれて、子供たちと食べましたが、それも数回。長男がほんとに小さい頃だったのですが・・
2~3日前、『今夜、何食べたい?』と長男のたけぽんにきくと「魚といもとだいこんやらにんじんやらがはいっている塩味の汁物がたべたいといいました。小さい頃数か食べたことがあるものをよくおぼえていたのかな?と思う反面・・・
実はこのお塩煮。なくなった父の大好物。父は私が結婚した年の次の年に亡くなっているので、孫のことを全く知らないわけです。ですから、当然たけぽんもおじいちゃんのことは知りません。でも、長男の好物が、なくなった父の好物と実によく似ているのです。
例えば、カレイの煮付け、カレイの一夜干し、硬いりんご、大きなおにぎりに色々な具を入れてにぎったもの・・・妙なものが同じ・・・
遺伝といっていいのかもしれないけど・・・・この『お塩煮、なんとなく長男を通して、父が『食べたい』といっているような気がしてくるのです。
ですから、この日は、父の分もこのお汁をおわんによそい、お箸をつけて、お膳にあげておきました。