[ナント(フランス) 6日 ロイター] ルネサンス期を代表するイタリア人画家レオナルド・ダビンチの手書きの文書が、フランス西部ナントの図書館の保管庫で発見された。
ダビンチが使ったとされる鏡文字で右から左に書かれた文書は、1872年に裕福な収集家Pierre-Antoine Labouchere氏がナント市に寄付した5000点のコレクションの1つ。地元のジャーナリストがダビンチの伝記で所蔵場所を知るまで、放置されていたという。中略
Labouchere氏のコレクションでは、作曲家モーツァルトによる未発表曲の楽譜が2008年に発見されており、今回見つかった文書はそれに次ぐ珍しい品となる。
20年も前のことだが、フランスのナントを幾日か忘れたがぶらついたことがある。たぶん西洋史のナントの勅令が頭のどこかにあり、訪れたものだろう。ルマンを経由してナントに向かい、西海岸を伝ってマルセイユにいった記憶があるが、当時はブログなどないし、メモもつけていなかったのでぼんやりとかすみのかかった記憶しかない。
ニュース記事を読んでいて旅の記憶が触発されるのも楽しみの一つだ。普通、旅は事前にいろいろと調べてその地で風景・光景と合わせて知識を楽しむものだが、なんの前知識もなく訪れ、そのまま記憶の中にながく眠り、ふとしたきっかけで思い出すことも多い。これもまた旅の楽しみ方の一つだ。私としてはむしろこちらの方が楽しみ方として本道に近いと思っている。もっとも当時にブログがあれば結構書き記していたかもしれないが、旅の途中ではそんな時間もないかもしれない。
上記の記事でナントの公園に誰かの銅像が立っていたことや、街をあるいているときにベトナム人の若者が向こうからやってきて煙草をせがまれたことを思い出す。この若者は両親がこの近くでベトナム料理店をやっていて、この地で生まれたこと、家で煙草を吸うと両親がうるさいので、こうして旅行者から煙草をもらうことが楽しみのひとつであることなどを一服しながら語った。
歴史的な建築物などは見て回らなかったのか、全く思い出せないのだがナントの後先に訪れたロワーヌ川の水が緑で美しかったことや、刈り入れのシーズンで巻き藁が整然と積まれていたことなどを思い出す。この川の流域をもう一度旅してみたい。
ところで、この記事ではダビンチと知るされているが、美術史を教わった海津教授は「ダビンチと日本で呼ぶのはおかしい。これはビンチ村のという意味で、本来はレオナルドと呼ぶべきだ」と言っていたことなども思い出した。しかし、日本ではたとえば「清水の」と呼んで次郎長をさすような言い方もあるので、まんざらおかしなことではないのではと心の中で反論していたことなども記憶の泡として浮かんできた。
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