まさおレポート

バリの天日干し塩賛歌

バリの三大名塩の一つアメッドの塩を買い求める。去年の5月に訪れたときは本格的な乾季の到来がいまだなかったのかいつもの塩工場の生産が始まっていなかった。今日は10キロを手に入れることができた。これで1年間は持つだろう。野菜や果実の農薬や魚のぬめりなどを洗うのに塩をふんだんに使うのでこのくらい必要なのだ。天日干しの贅沢な塩を洗い物につかうのは塩の産地バリならではの贅沢だろう。10キロまとめ買いするからと交渉して絞めて1100円でした。よく結晶して粒が大きいが精製塩と違い色が少し灰みを帯びている。

バリの塩は、料理に使うと旨味や甘味があり、日本からの客にも土産に上げると喜ばれる。だから10キロも塩を買うなど日本では信じられないがバリではいつの間にか買い置きが無くなる。

このバリ塩の作り方、海水を浜に60℃にもなった熱い砂に撒き、濃くなった塩水をヤシで作った半筒の長い桶に流し込んで水分を飛ばす、更に雨水にさらしてにがり成分である過剰なマグネシウムを抜く、これでようやく旨い塩の完成になる。海水を汲み上げて浜に蒔き、濃い海水を含んだ砂をこし、さらに濃度を高めたかん水をヤシのに入れ、強い日差しで塩の結晶を造る、この工程に4日はかかる。

揚げ浜方式で塩を造る歴史は70数年で日本が占領していた当時に始め、それが今に続いている。バリ塩は食べるだけではない、水で溶き、顔全体に塗り3分から4分後に洗い流すと殺菌効果、ニキビ、吹き出物、肌の引き締めに効く。さらには風呂に入れると、腰痛、打ち身、関節のこわばり、くじき、冷え性、肩凝り、神経痛、筋肉痛、五十肩、アレルギー、アトピーなど実に幅広く効果がある。風呂に60gから100gのバリ塩を入れ、湯に浸かった後に洗い流さずにそのまま拭いてでる。

天日干しの現場は

 こんな感じなので多少のほこりが混じっていたり風に舞った砂が入り込むのは仕方がない。食卓に乗せるときにはいったん目で見てこうしたものを取り去らないといけないかな。

ある日バグースはディナー用だと言って塩を買ってきてくれたが食用にするにはちょっとゴミが気になるので噂に聞く再結晶を試みることにした。

テフロン加工のタッパーに1キロのテジャクラの塩を入れて沸騰した4リットルの湯を注ぐ。あくが浮かんできたのが見える。

ふきんで濾すと汚れがとれる。

越した塩水をテフロンタッパ―に入れると見事に澄んでいてこれを炎天下の屋上の日向に置く。

ほぼ24時間たつとこの程度に再結晶が進んでいる。純白できらきらと光る。あと2,3日かかる模様。

翌日には完成しました。再結晶で美味しそうな塩に生まれ変わりました。10%程度の水は残ったがにがりを多く含むのか結晶化が遅くなったので捨てる。

コメント一覧

dankaitei
バリの甘塩
コメントありがとうございます。
すでに10年ほど前の記録です。塩を生産する人も減りバリ現地価格は変動しているようです。現状は把握しておりませんのであしからず。
吉田
はじめまして。美味しそうなお塩の記事をありがとうございます。僕も梅干しをつけるのに、10kg欲しいのですが、本当にその値段で買えるんですか?バリのお店から直接購入する方法はご存知ですか?もしよければお知らせいただますか?

yujiyoshida82@gmail.com
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