まさおレポート

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他者を観察するということはどこか傲慢さが ハーレムの後悔

2007-07-20 | 紀行 USA・UK・FR・BCN・GVE・AUS・DEU

ニューヨークで時間がありハーレムを回ってみようということになった。丁度ホテルの前からハーレムツアーが出ているというので参加することにした。2階建てで2階はオープンになっている。同乗の観光客は米国人が多いのに驚いた記憶がある。同じ米国でもやはりこの国は広いのだ。中部や南部の人はこうした観光バスに乗るものなのだ。日本だとおのぼりさんなどと揶揄する言葉もあるが彼らはそんなことは知ったことではないようだ。手に手にカメラを持って嬉々として乗っている。

バスはハーレムに入った。マイケルジャクソンがデビューした劇場などを車中からみる。あるコーナーを曲がるときに通りを一人の黒人男性が通りかかった。酒びんを紙で巻いて持ち、酔っ払っているようで何かをわめきながら歩いている。車上の観光客は一斉にその男をカメラに撮りはじめた。それはあたかもサハリツアーで何か珍しい動物に出くわしたような瞬間のように見えた。

通りを歩いていた男はカメラを向けられたことに猛烈に怒りだした。バスの進行方向に立ちはだかりバスを止めようとする。運転手にドアを開けろと恐ろしい剣幕で怒鳴っている。これで回りの人々が集まって来たらかなり危険なことにもなりかねない。なにかの隙にバスはその場を抜け出し走り去ることができた。

それにしても知らないとはいえサハリツアーのようなハーレムツアーに参加した事を後悔した。他者を観察するということはどこか傲慢さが付きまとうが、このツアーはそのことを極限の形で示してくれた。


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