・・・ 子宮移植を受け出産 ・・・
♠ 子宮とはこんな形のものなのか茄子(なすび)一つが俎板の上 松井多絵子
子宮移植を受けたスウェーデンの女性(36歳)が男児を出産した。世界初の成功例だそうだ。移植を受けた女性は卵巣はあるが、病気で生まれつき子宮がなかった。閉経した61歳の知人の女性から昨年、子宮の提供を受けた。自身の卵子と夫の精子を体外受精させ、移植した子宮に受精卵を入れて妊娠した。胎児の心拍に異常が出たことから、妊娠31週で帝王切開により1775gの男の子を出産した。母子ともに健康、すでに退院している。
この女性のほかに、同国のイエーテボリ大のチームで子宮移植を受けた7人が妊娠中という。子宮移植による妊娠は、昨年トルコで成功したが、その後流産した。日本では今年3月、産婦人科医師らによる 「日本子宮移植研究会」が発足し、国内での実施に向けて指針作りを進めている。朝刊のこの記事を読みながら5年前に子宮癌で亡くなった妹をおもう。
♠ 海へ向く手術室にていもうとは子宮を失い笑顔を失う
♠ 癌はまだ体に残るいもうとの 「快気祝」 の干菓子は紅梅
もし妹に子宮がなかったら、子宮癌にならなかったのではないか。手術で取り切れなかった癌を抗がん剤で押さえながら6年生きたが苦しむための6年だった、のではないか。
♠ 終戦の年に生まれたいもうとはいま癌細胞と闘っている
♠ いもうとよ癌細胞を削除せよ、笑えばいいのだ笑えばいいのだ
笑うことのないまま妹は世を去った。享年63歳。コスモスはもう咲いていない朝だった。
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昨日の久野はすみ第一歌集批評会については明日のブログに書きます。歌壇で活躍している方が多く集まり、ミーハー・多絵子は二次会、三次会にも出席、まだ二日酔いです。
10月5日 ☂ ☂ 松井多絵子