「左」をうたう
❤ 左手は願いを叶える手だと言い右手のことは知らぬという俺 松井多絵子
わたしの作品には「左」を詠んだものがとても多い。しかし「右」は少ない。昔、中国では右を尊んだらしい。左は低い地位とみなし「左遷」される、「左降」されるなどと。私も「右」は明るく「左」は暗い。とくに不満もなく順調に過ごしているときに歌はさほどできない。マイナスの環境のとき、陰にいる孤独なときこそ詠めるのだ。じっと左の手をながめながら。
吉岡太朗歌集 『ひだりききの機械』 関西批評会のお誘いはうれしい。彼は7年前に「六千万個の風鈴」で✿「短歌研究新人賞」を受賞している。京都在住、28歳?の男子。
批評会 日時 12月6日(土) 13時開場 13時30分~17時 懇親会 18時~
場所 草津まちづくりセンター 301号室 (滋賀・JR草津駅西口)
パネリスト 黒瀬珂瀾 (未来選者)
青木亮人 (愛媛大学準教授、近代俳句史研究)
野口あや子 (未来)
司会 吉田竜宇 (「翔臨」)、同人誌 「率」
参加費 2、000円 懇親会費 4、000円
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今年の4月、吉岡太朗さんから第一歌集『ひだりききの機械』をいただいた。何人もの太朗さんが集まったような歌集、その若さに圧倒された。この人は「五月の君」だと思った。
★ すこしだけ話したひとが永遠を背負って消える冬の雑踏 吉岡太朗
五月の君らしくない歌だが私にはふかく響いてくる。4月21日のブログに書いた。
2014年4月21日 ブログ 「五月の君」 検索 松井多絵子
blog.goo.ne.jp/matsui04/ 2014年4月21日