えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

まるで違ひと

2019-03-20 15:01:32 | 歌う
1年でいちばん嫌いな月は2月だと私は度々書いている。寒さで心まで寒くなる。でも2月が終われば春が始まる、その3月の初めに64歳の母を失った。体調がすぐれないための検査入院中であった。母の誕生日は3月6日、その前の日、わたしは母の着がえの服を届けに行ったときに心臓の発作、急逝した。

美文字が自慢だった母は私が小学生になると書道の教室に
、でもすぐに脱落、その後お琴、これもダメ、日本的な芸を何かひとつ私が身に付けることを願っていた、短歌を始めたのは母が亡くなったのちである。

み墓の母に

追い越して振りむけばまるで違うひと、母はあの春この世を去った

あと5年生きていたなら母は見たわが晩春の素早く去るを

アザラシの母がその子と暮らすのは生後半月そして別れる

母(オモニ)とは重荷のことだというように聞こえてしまう思えてしまう

揚げなすの胡麻味噌和えができあがる母の味とは異なる味の

手抜きして作る料理を食べながら母より長くこの世に居すわる

桜ばな開花しそうになってきた母に会わねばみ墓の母に

菜の花の五、六本の花束を我より受け取るあの世の母は