短歌研究4月号の特集は「平成じぶん歌」
13人の著名な歌人の歌をひとり31首、巻頭に掲載している。女性は5人、わたしは紅組を応援して女の歌を。ひとり3首抄出してみたい。
🌻 春日真木子 「わたしの時間」
平らかに新元号に統べらるるわれは平和を呼吸しゐたい
夫在らぬ春の日永のがらんどう記憶に顕たす素の手素の足
「水甕」 の体質改善図りきつ「ゆつくり急がう」 合言葉とす
🌻松平盟子 「あふたぁ・みっどないと」
「平成」 のひびき涼しくかろくして しんぐる・あげいん 生き直そうか
子らの記憶泡のようには流せずに原野さまよう春秋だった
再会は唐突に来て二人子は大人の会話す牡丹雪の日
🌻小島ゆかり 「花束とピストル」
二人子の母になりたりおほぞらを花びら奔る三月十四日
ことだまにみちびかれしか驚きの牧水賞受賞、歌集は『希望』
しらたまの孫生まれたり孫の歌詠まん大いにけなされながら
🌻水原紫苑 「みにくき薔薇」
戦争と天皇つひにうたひえずむごき蒼穹に寄するくちびる
かぐはしき老いびとならまし春日井建その手にふれしわれを呪ふも
日本語を母語となさざる人々の発語にひかるコンビニの傘
🌻 俵万智 「密林の風、負け犬の空」
大豆から味噌を作るは忙しいことかゆとりかボ一っと生きたし
「そだね一」とまずは息子を受け入れて具を追加する炊き込みご飯
眠れ眠れ大人のための子守歌24時間タタカッチャダメ
伝統ある結社「水甕」の体質改善を平成の日々に心がけた春日真木子。ほかの4人は女として平成の30年間をさまよった歌人のように思える、普段着の歌に共感し、彼女たちの歌を楽しんだ。
13人の著名な歌人の歌をひとり31首、巻頭に掲載している。女性は5人、わたしは紅組を応援して女の歌を。ひとり3首抄出してみたい。
🌻 春日真木子 「わたしの時間」
平らかに新元号に統べらるるわれは平和を呼吸しゐたい
夫在らぬ春の日永のがらんどう記憶に顕たす素の手素の足
「水甕」 の体質改善図りきつ「ゆつくり急がう」 合言葉とす
🌻松平盟子 「あふたぁ・みっどないと」
「平成」 のひびき涼しくかろくして しんぐる・あげいん 生き直そうか
子らの記憶泡のようには流せずに原野さまよう春秋だった
再会は唐突に来て二人子は大人の会話す牡丹雪の日
🌻小島ゆかり 「花束とピストル」
二人子の母になりたりおほぞらを花びら奔る三月十四日
ことだまにみちびかれしか驚きの牧水賞受賞、歌集は『希望』
しらたまの孫生まれたり孫の歌詠まん大いにけなされながら
🌻水原紫苑 「みにくき薔薇」
戦争と天皇つひにうたひえずむごき蒼穹に寄するくちびる
かぐはしき老いびとならまし春日井建その手にふれしわれを呪ふも
日本語を母語となさざる人々の発語にひかるコンビニの傘
🌻 俵万智 「密林の風、負け犬の空」
大豆から味噌を作るは忙しいことかゆとりかボ一っと生きたし
「そだね一」とまずは息子を受け入れて具を追加する炊き込みご飯
眠れ眠れ大人のための子守歌24時間タタカッチャダメ
伝統ある結社「水甕」の体質改善を平成の日々に心がけた春日真木子。ほかの4人は女として平成の30年間をさまよった歌人のように思える、普段着の歌に共感し、彼女たちの歌を楽しんだ。