日毎の糧

聖書全巻を朝ごとに1章づつ通読し、学び、黙想しそこから与えられた霊想録である。

援助を求めて…使者を送った

2012-09-23 | Weblog
  歴代誌下28章 

 16節「そのころ、アハズ王は援助を求めてアッシリアの王に使者を送った」(新共同訳)

   1節「アハズは二十歳で王となり、十六年間エルサレムで王位にあった。彼は父祖ダビデと異なり、主の目にかなう正しいことを行わなかった」。彼が何故ヨタムの歩んだ道からそれたのか判らない。イスラエルの王たちの道とは、北イスラエルが陥った神への背信で「アハブの家の罪」(21章13節、22章3節)を指す。彼はバアルの神々の像を鋳造し、諸国の民の忌むべき慣習に倣い、ベン・ヒノムの谷で香をたき、自分の子らに火の中を通らせ、聖なる高台、丘の上、茂った木の下で犠牲をささげ、香をたいたのである(2~4節)。
   5節「それゆえ、その神、主はアハズをアラムの王の手に渡された。アラム軍は彼を打ち、多くの者を捕虜にしてダマスコに連れ去った。アハズはイスラエルの王の手にも渡され、大きな損害を被った」。このような背信行為に対する神の裁定は、アラム軍と北イスラエルの同盟軍の攻撃となる。この時、ユダの勇士十二万人が打たれ、王子、侍従長が殺され、婦女子二十万人を捕虜とし、大量の戦利品奪ってサマリアに運び去ったという(6~8節)。この時、預言者イザヤはアハズに会い「気をつけて、静かにし、恐れてはならない」と忠告した(口語訳7章4節)。そして「もしあなたがたが信じないならば、立つことはできない」(同9節)と告げたが、アハズは聞く耳を持たなかったのである。北イスラエルに捕虜として連れられた民に対して、預言者オデドはサマリアの民に向かって「主がユダに対して怒りに燃え、あなたたちの手に渡されたのだ。あなたたちは…自分たちの男女の奴隷にしようと思っている。…連れてきた奴隷を帰しなさい」と告げている(10~13節)。
  14節「そこで兵士たちは、将軍たちとすべての会衆の前で、捕虜と戦利品を放棄した」。奪った戦利品から捕虜に衣服を着せ、履物を与え、飲食させ、弱った者はろばに乗せてエリコの町まで送り届けた(15節)。預言者イザヤの忠告にも関わらず、アハズは援助をアッシリアに求めた(16節)。並行記事の列王記下16章7~8節を読むと、ティグラト・ピレセルに使者を遣わして「わたしはあなたの僕、あなたはわたしの子です」と言って救援を求め、神殿と王宮の宝物を贈物としている。アッスリアはダマスコを攻撃して落とした。
   22節「このアハズ王は、災難のさなかでも、なお主に背いた」。その時アハズはダマスコにいたアッシリアの王ティグラト・ピレセルに会いに行く。何故かアハズはそこで見た祭壇に心奪われ、祭司ウリヤにダマスコの神々の祭壇の見取り図と詳しい作り方の説明書を送らせた。そしてエルサレムの神殿の祭具を粉々に壊し、神殿の扉を閉じ、エルサレムの街角に祭壇を築いた。そして香を焚き、神々を拝んだのである(23~25節)。「災難の中でもなお、主に背いた」というのが、生前のアハズの評価である。彼は死んでその遺体は王の墓に入れられなかった(27節)。