国会では相変わらず「日本学術会議」が中心になっておりますな。このブログでも触れたとおり、科学技術・文化などの将来や公務員人事などに大きな影響を及ぼす由々しき問題であることは論を待ちません。
しかし、今回の事だけで言えば、菅さんが「それではやり直しましょう。」と予定のリスト通り任命して、その後気のすむまで会議の在り方や予算の使い方、構成員の閉鎖性などを議論すれば済むのですが。素直に改めれば菅さんの好感度だって上がるでしょうに。世間の支持率が急に下がることも無く、学識者たちの反感を買うこともありませんでした。
のみならず、ハンコを廃止するとか、どうでもいいような国会質疑が行われていて、なにか自治会の会合を見ているようです。
中国の尖閣諸島の実質的な支配が進み、邪魔する他国には軍事行動を正当化する法律を作っています。コロナは第2波の山が収まる前にまた感染拡大の兆候が顕著になっています。給付金事業の不透明性と違法受給の問題も数十億円に達するようです。まだ福島原発の汚染水の処理も懸案事項です。韓国徴用工訴訟だって、強制執行がいつでも起きうるのです。議論すべきことは、他に山ほどあるんです。
「自助共助公助そして絆」 わかったようで分からないお題目であります。自分で何とか出来るんだったら苦労はありません。税金も政府も無くして勝手に生きろというなら別です。近所と助け合って、それでもうまくいかない場合は公共が助けましょう、といういかにも他人まかせ・無責任な基本方針(笑)です。
最近の自民党の幹部の発言は、度を越していて国民を馬鹿にしているとしか思えません。伊吹文明さん「学問の自由と言えば、水戸黄門の印籠の下にひれ伏さなくてはいけないのか」とか「自助ができるのに私は自助が出来ませんという自称弱者が次々出てきて、自助をしている人の果実を掠め取る」と言っています。学術会議の本来の役割や重要性を軽視しています。果実を掠め取っているのは、あんたがた自民党の政治家とその支持者じゃありませんかな。
麻生太郎さんに至っては今に始まったものではありませんが、相変わらずくだらない発言をしています。給付金の10万円が、貯金に回った、と仰いました。何の根拠もなく10万円が無駄な支出であったと持論を述べているのです。コロナ渦で、生活が立ち行かなかった人たちは、貯金に回るはずもありません。使わないで通帳の残高が増えてのは10万円がはした金の金持ちか、将来の不安で倹約しているかのいずれかでありましょう。
アベノミクスで個人資産は増えたそうですが、大部分は富裕層と言われる人たちの資産(主に株式)であります。国民の大部分にとっては、実感も実収入増もないうわべだけの景気回復を喧伝されているのです。
菅さんの答弁はいかにも拙く、官僚のメモや文書の棒読み、さもなければ質問とは全く異なる回答をしています。語彙・弁論・政治の信念がいずれも備わっていないようで、聞いていても馬鹿らしくなります。言っていることがはっきり伝わらないのはマスクのせいではなさそうです。
おりしもアメリカは大統領選挙の開票が最終段階に来ております。国民を2分する共和党と民主党の戦いでしたが、その候補者同士の論戦は、互いのあら捜し・誹謗中傷の連続。お粗末で、史上最低であったという評価が当たり前になっています。
アメリカ人の考えていることは分かりません。劣勢を意識し始めたトランプさん、いきなり開票中止を叫び、法廷闘争に走っております。どこまでいっても品のない強欲でインチキな人物です。こんな人を一度は大統領に据えたのですね。
はっきりしているのは日米ともに、権力と欲に駆られた政治家が、国のあるべき姿や納税者の幸福など露も考えていないということです。