植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

安倍さんの死に思う事

2022年07月11日 | 時事
安倍さん襲撃について、予想通り議論百出、多くの方たちが意見を述べ私見を寄せています。

特定の宗教法人(統一教会か)との関係、要人警護の不備、改造銃(手製の散弾銃)の製造、救急病院の対応など様々な視点から疑問やデマも飛び交っているようです。
おかげで自民党は大勝利、\(^o^)/なんでも得票に結び付けるしたたかさの勝利でありました。

安倍さんのことで、今回まず驚いたのが輸血量でありました。人間はおよそ5Lの血液が流れていて、1,2L失うと生命の危険になり50%以上で失血死するそうです。安倍さんに投入された輸血は100単位だったと報道されました。1単位120㎖と換算すると12Lになります。献血が一回分400㎖として30人分であります。安倍さんご自身の血液を全部入替して2回やっても余る量です。つまり首と心臓に銃創があり穴が空いた状態であったので、実際は「即死」であったでしょう。だとしたら、5.6時間、血液は体内を循環せず空いた穴からどんどん流れ出たことになります。まことに不謹慎ながら、流血分はそのまま捨てず、再度輸血に再利用できたのではなかろうかと考えてしまいました。
これを、即死あるいは「搬送先の病院で死亡を確認」としなかったのは、日本の実質最高権力者であることからと、奥さんの到着までは生かして置く必要があったからでしょう。

そこで多くの方が感じているだろう「違和感」です。やれ政治テロだ、民主主義への挑戦だ、言論の自由の封殺だ、などという言葉が政治家やマスメディアから漏れてきます。
例えば選挙演説の支援、そもそもこれが民主主義なのか疑問であります。候補者を持ち上げ有名人が駆け付けて応援演説をするのは、民主主義というよりショップチャンネルの宣伝文句と大差ないような気がします。

言論の自由を言うなら、政府与党は自由にプレス・記者を集めて多種多様な意見や質問に答えるべきですが、実際は会場に入れる記者を制限し、事前に質問内容をチェックするといいます。また、いくら挙手しても指名されない特定のジャーナリストも多いと聞きます。更に、報道機関にプレッシャーをかけ、変な質問や報道があると猛抗議したのは安倍-菅政権の特徴でもありました。

民主主義では、いまだに1票の格差は違憲状態のまま放置され、現行選挙制度では、投票した数の多くが死に票になっています。例えば2021衆院選では、小選挙区で自民党は、有権者の26.2%に選ばれて、議席は全体の65%、一方、立憲民主党は、有権者の16.3%に投票されたのに、議席は約20%となりました。 また、不祥事などで選挙民からNoを突き付けられた自民党候補は何人も「比例復活」しています。これが公平な民主主義と言えるでしょうか?

思想や政治的背景のない武器マニアが、宗教法人の教主に逆恨みしたが、その殺害が果たせず安倍さんのお母さんがその宗教法人と関係があるらしいという短絡的な理由で凶行に及んだという情報もあります。だとすれば言論の自由や民主主義とは全く関係が無い事件であると言えます。

もう一つの違和感が、やはり要人警護のあり方でした。どうして表を向いて裏を見なかったか、近づいてくる容疑者をなぜ制したり職質しなかったのかです。映像を見る限り(そんな目で見ているせいもありますが)、容疑者は演説を聞くふりをするというより、周囲を見回してあたりをうかがっている様子がはっきりと残っています。プロのボディーガードが、この不審者を見逃すというのはあまりにもお粗末であります。

そこで思い出したのが、安倍総理が現役の時、北海道の沿道でヤジを飛ばしていた民衆を警察官が排除した事件がありました。その市民が訴えを起こし、この3月に「原告らの表現の自由が侵害された」と裁判所が判決を下しました。

ものには理由があって、結果があります。因果応報と言いますね。
もし、この判決によって、警察側の要人警護のあり方や職質についての指針が変わって、民衆の排除を躊躇する方向になっていたとしたら、当の安倍さんがその報いをうけたという全く皮肉な結果になったともいえます。
コメント (2)
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