植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

梅雨が来ないのはいいけれど

2021年06月10日 | 植物
 6時から涼しいうちに草取りをいたしました。ゴミ出しも済ませやれやれ。

 5月の頃の南方の天気からして、梅入りが早く、今年も7月前半まで多雨・日照不足を覚悟しておりました。ところが梅雨入り宣言が出そうになったとたん夏日となり、以来雨降りの日が少ないのです。ここ数日は日本の一部では真夏並み、猛暑日が観測されております。

 夏野菜と果樹栽培に熱心なワタシとしては大変結構なのです。どんな野菜や草花も植えた当初は水を十分に与えます。根の生長を促進し「根付く」まで1,2週間は水切れしないように、土がやんわりと濡れた状態にいたします。しかし、それ以降はほとんど水やりが不要になります。極論すれば梅雨なんぞ無い方がいいのです。(降雨が無く日照りばかりだと、さすがに水撒きが必要になりますが)

 地植えの野菜はトマトがだいぶ大きくなってきました。乾燥とお日様大好きのトマトは、雨粒がほとんど落ちない荒れ地が原産で、根を深く張り、わずかな水分を必死に吸い上げて実に水分と栄養を送ります。ある程度色づいて熟してきたときに雨が降って根を浸すと過剰に水分が送られ、薄い皮が裂けてしまうのです。日照不足だと水っぽくなり甘さも足りなくなります。

 茄子は先日、初どりいたしました。柔らかくて瑞々しい夏野菜ですが、こちらも日照が一番大事です。日当たりがいい場所に植え、複数の苗なら1mくらい放して植えます。自分の葉っぱで他の葉が日陰になるのさえ嫌うのです。

 太陽の恵みは計り知れません。人間も動物も植物もみなお日様のおかげで健康に育ちます。

 ブドウは新設したビニール屋根のおかげで、直接雨だたきにならずに済みました。今のところ黒糖病にはなっていないようです。しかしこれも雨が降り続く梅雨になってみないとわかりません。油断せず近日中に霧吹きを使って、房の消毒を済ませたら、早々に袋掛けすることにいたします。

 スイカはようやく気温が上がり根が土に回ったので、つるがぐんぐん伸び始めています。いくつか雄花・雌花も咲き、数個はうまく受粉できたようです。小玉スイカが花粉を作らない品種が多いことから、人工授粉をするのが確実です。雨が降り続くと雌蕊の先が濡れて受粉出来ないので、梅雨時期はやきもきいたします。2,3日後にピンポン玉ほどに膨らめば受粉が成功したの証しになります。スイカは大玉なら3個くらいと言われていますが、生産農家ではないので5,6個まではならせるようにいたします。

 幸いにして、好天高温が続いており屋上栽培のスイカは順調であります。しかし、屋上のプラ舟の花壇に植えているので、夜間に地中から水分が上がってくることはありません。いくら乾燥好きのスイカでも全く水分がなくなった地中だと枯れてしまいます。雨降りの日は7,8割が土に入らないよう覆いをかけ、晴れた日が続けば、こんどは少なめに水やりをいたします。乾燥気味に育てる、この加減が難しいのです。

 さて、もうひとつの屋上の住人はメダカであります。毎年夏には一番気を使います。ただでさえ日照が強く西日までガンガン当たるのです。屋上の床の素材は塩ビ系で熱を反射し、照り返しで40度以上になります。するとメダカプールの水温も上昇し35℃を超えるようになります。メダカの水温の適温は28度以下、これから10度上昇すると死にます、煮えてきます。

 まだ梅雨前なので安心していましたが、昨日昼過ぎにプールに手を突っ込んで熱くなっているのに驚きました。ぬるめのお風呂ほどで、急いで水温を測ると35℃になっていました。これはエライことなのです。すぐに水道水を足し、周囲にホースで散水、プールが日陰になるよう覆いをいたしました。メダカは日照によって健康に育つといっても、炎天下に放置するわけにはまいりません。

 理想はシェードでプール一帯を日陰にするのですが、これは非常に難しいのです。周囲に大きな建物が無い2階屋の屋上は高温とともに猛烈な強風が吹きつけるのです。1シーズンでシェードがボロボロになります。今年も、毎日局所的な日陰を作り、あいつらの為だけに打ち水をするしかなさそうです。

 夏が始まって暑くなり始めた今頃が、身体も慣れておらず、暑さ対策も不十分なので、熱中症にかかりやすい危険な時期なんです。ましてコロナでマスクを欠かせないとすれば、よほど水分補給が欠かせません。植物たちと同様、太陽とともに欠かせないのは「水」でもありますな。



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