このブログのテーマの一つが花の香りのいい植物です。当槐松亭では、四季折々、花の香りがガーデン一杯に広がることを標榜しております。天然のアロマで、ストレスを感じている時、草むしりや外仕事をしている作業中に花の香りで癒されるというパラダイスになるのです。
日本の3大香木といえば、沈丁花、クチナシ(梔子)、金木犀であります。これらは言わずもがな、当ブログで説明するまでもありませんから割愛いたします。これ以外に素晴らしい芳香を放つ花は限りなくあるのです。
上記をBEST3とするなら、次に来るのは「バイカウツギ ベルエトワール」を置いてありません。只今花盛りですが、花期が長く春から初夏にかけて次々に少しピンクを帯びた白い花を咲かせています。そばにいるだけで甘く上品で清潔感ある香りに包まれます。
第5位は「ロウバイ(蝋梅)」、1月に咲く茶花にも重用される植物ですが「梅の仲間ではありません。蝋細工のような固く透明感のある琥珀色の花弁で、石鹸のようなすっきりとした香りになります。
さて、以下はランダム順不同であります。
ネムノキ 淡紅色から赤い花まで細く無数の花序が集合して一つの花のように見えます。これは、強くはありませんが桃のような柔らかな甘い香りが致します。夫婦和合のシンボルとしても遠目から見る咲きそろった景観も素晴らしく、四季咲き性もあります。
バラ 花の香りと言えばこれ。ほとんど匂わない品種は、花弁が多い八重咲や一重咲、つるバラに多いように思います。芳香種といえば、ピース・ダブルデライト・ジャストジョイなど「殿堂入りバラ」を選ぶのが良いと思います。ワタシのローズガーデンではそれ以外なら「ボレロ」「ヨハネパウロ2世」「イブピアッチェ」「クロードモネ」などが強香種で、素晴らしい香りを放ちます。
非耐寒性なら、数えきれないほど香りのいいものがあります。
変わり種では「アマゾンリリー」非耐寒性なので、冬越しは室内になりますが、純白で俯いた大きい花を咲かせます。これがまことに上品な楚々としてかつ華やかな香りなんです。
同じような球根植物では「アシダンセラ」「スパイダーリリー」も負けてはいません。前者は「ニオイグラジオラス 」と言われるほどエキゾチックな香りがいたします。スパイダーリリーは独特の花姿が蜘蛛を連想させるので名付けられましたが、細く長い白い花弁が美しいだけでなく、香水にも用いられるさわやかな独特の香りがくせになります。
水仙やフリージアなど球根類は、茎葉が地表すれすれで低いので、背が低いのをカバーするために目立つ花色や香りを出すのだと思います。水仙も芳香があって大好き、田舎の野山を思い出させてくれます。特に日本水仙、黄水仙、八重咲き系 のものの香りがいいように思います。中には刺激臭・悪臭を出すものもあるのでにおいフェチにはいいかもしれません(笑)
更に寒さに弱い「月下美人・満月美人」の仲間、これはちょっとスパイダーリリーと共通するような白いあでやかな花姿で、一夜限りの開花で終わります。両方少し香りが違いますが、ほかのものにはない固有の香りです。甘く濃厚なのに心地よく、とがっていないという感じでしょうか。
一方香りの花で品種で名高いジャスミンですが、こちらは少し刺激臭が加わり癖が強いために好き嫌いが分かれます。カロライナジャスミンは、においが強すぎるし、花に毒性もあります。つる性( ゲルセミウム科)、どんどんはびこるのでいろんな意味で危険な花と考えた方がいいのです。同じジャスミンと名前がついても「モクセイ」系なら安心、上品な香りでお茶にも香水にも用いられます。別名茉莉花ですね。
同じようにユリの仲間も強香で人気です。特にアフリカ原産種やカサブランカ系は強いですが、個人的にはちょっと苦手、きついにおいでむせるような気がします。ニオイバンマツリなどもそんな意味でそばには近づきません。(白から紫と変色するのがきれいなので植えていますが)
ボルネオの山中に咲く巨大花ラフレシアに代表されるように、花の中には態と腐ったような悪臭を放つものもあります。七宝樹とかガガイモ科の観葉植物は臭いらしいです。クロユリも悪臭で有名ですが嗅いだことはありません。カスミソウも変なにおい、ワキガ臭いやつもあります。花たちは受粉ために虫をおびき寄せます。人間にとって悪臭でも、腐敗臭などを好む虫を独占すればいい、という植物の生き残り戦術ですから、ワタシらがケチをつける筋合いはありません。
香のいい草花・樹木は紹介しきれません。近いうちに続編を用意しましょう。
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