植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

菩提寺の一大行事 記念法要に加わる

2023年11月04日 | 雑感
本日は、ワタシの代々のご先祖様が眠るお墓のある「菩提寺」で、大きな式典があります。

長らく女性のお坊さんが住職を務めていましたが、独身で使用人も居らず、一張羅の汚い衣をきたお年寄りでした。そんな高齢のお坊さんが亡くなった後、真言宗の本山「高野山」から、本山でもNo3という非常に位の高い高僧が、どういうわけかこんな末寺に赴任してきたのです。

すると、さすがにNo3だったその手腕で、平成の最後に、「平成大改修事業」を始め、庫裡・本堂・事務所・山門と全てを新築されたのであります。それまで境内が広いだけのオンボロ(失礼)寺が、平塚の南エリアでは有数の立派な建造物のお寺に生まれ変わりました。

その偉いお坊さんが、不肖このワタシに、「世話人」を引き受けてもらえないかと、訪ねてこられたのが2年半ほど前のことでした。15人ほどの世話人のうち半数近くが高齢で「ボケてきた」ので、世代交代の必要性が高まったのです。自慢ではありませんがワタシは「無信教・無派閥・支持政党なし」を貫いてきて、滅多に墓参りもしない罰当たりであります。しかし、何かの折に、住職が手が震えて物が書けないので書き物を手伝ってくれ、と言われるようになりました。塔婆やクリ位牌に墨書し、最後は山門の棟上げに「棟木札」を書くという名誉なお仕事まで頂戴しました。正直木札に字を書くのは難しいのです。ましてや、古典をみながら臨書するのは得意でも、手本なしでいきなり書いたことも無い名前を書く、というのは相当慣れていないとできません。

棟木札は、自分では50点の出来で恥ずかしいのですが、木に書いたら書き直しはききません。それで勘弁してもらった次第なのです。そうして、そんなご縁からか「世話人」の依頼があったのだろうと思います。しかし、その時はお断りいたしました。無信心であるのみならず、「自治会長」をしていたのでとうてい掛け持ちは出来ません、と言いましたら、では2年後任期が終わるまで待ちましょうとおっしゃったのです。

ところが、実はその頃からご住職に異変が起きていたらしいのです。「認知症」を発症していたのです。世話人の半数のみならずご本人までが年寄りボケの仲間入りをしていて、あっというまにそれが悪化しました。ワタシの顔を見ても思い出せないようで、挨拶してもほとんど口を開かなくなりました。幾度か転んで、車いす生活にもなっていました。

そうして、自治会長が終わったこの春先に、今度は後継者の若坊さんが訪ねて来られて、再度世話人の依頼があったのです。もう観念しました。他にいないのかな、と思いつつもそれだけ期待されているのに無碍にも出来ないと思いました。
それから半年経過して、いよいよお寺の新築改修の総仕上げの時期が来ました。山門に「四天王」が搬入され、その入魂式やら大改修の記念法要・そしてご住職の引退・若坊さんの正住職就任、という大イベントが本日行われるのであります。高野山などから50人のお坊さんが来られます。これに関係者100人ほどが加わるのです。

昨日夕方遅くまで準備と式典のリハーサルでありました。
ワタシもこれから背広にネクタイに着替え、法被を着ます。
仕事は受付とご祝儀などの整理、下足番などであります。
おそらく、3時ころまでずっとかかりきりになることでしょう。
引き受けたからには世話人の職務を全うせねばなりません。

しょうがない、一生に一度あるかどうかの大イベントです笙や鐘・銅鑼などを鳴らして厳かに練り歩く厳粛な行列などもあり、なかなか心が引き締まることなのですから。

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