植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

土にかえる(還る)最終回

2019年12月29日 | 植物
ワタシの土づくりと植え付けについて、しばらくの間ご紹介しましたが。今日はその最終回にいたします。

 試行錯誤しながら土づくりを始めて8年経ちました。ワタシのナマクラガーデニングでも、植物たちは、実に逞しく、野菜の幼苗や一年草でなければ、たいがいは丈夫に育ちます。日陰を嫌う植物(耐陰性が無い)だけは、植え場所を間違えると、いつまでたってもヒョロヒョロ、生育が悪く花もつかないということになりますがね。

 水遣りも、地植えの場合はよほどのことが無ければ散水しません。自分が作った土の力を信じていいと思います。1ケ月も降水がない日照りの場合はさすがに数時間かけて水を撒きますが。植えたばかりの野菜苗や草花は2週間くらいは水を切らさないようにします。根が張ってくればあとは植物に任せればいいのです。

 畑は、暇があれば耕します。天地返しといって、深いところにある土を日光にさらし消毒する、酸素を取り込んで通気する、肥料や土を均等化します。
 頃合いをみて、追肥もいたしましょう。固くなった土はたい肥など有機物を混ぜ込んで耕します。今からは、花が咲いた後のバラにお礼肥やら、果樹に寒肥を施したりします。この冬は、郊外の牛の牧場で扱っている飼い葉交じりの牛糞を使ってみようと思います。マルチングになりますし、根に優しい効き目の緩やかな有機肥料です。

 普段は、雑草を抜きながら土を触り、土中の虫の状態を観察し、湿気や通気状態を確かめます。どこまでいっても土が原点であります。おかげで足腰は痛むし、爪は土が入って黒くなり、手のひらは一年中乾燥とささくれでガサガサ、人に見せられません。

 こんな暮らしが、いつまでも続いて欲しいと希います。ストレスが無く、花や鳥、風に光に囲まれた時間がどれだけ得難く、かけがえが無いことなのかはやったものでないと分らないのかもしれません。

 しかし、永遠に続くことはありません。
 不変ということ、それは唯一すべては変わるものだという真理でしょう。
自分が幸せであり平穏であれば、いつかは終わりが参ります。自分の身体もいづれ尽きるときが参ります。そして、万物がそうであると同じく土に還るのです。

 今、毎日育てている植物たちも、いつか枯れてしまうでしょう。ワタシの世話下手のせいか、寿命なのかは分かりません。しかし、はっきりと意識しているのは、ワタシが自分の手で処分してしまう日が来るのだろうということです。家内や子供たちが、ワタシの亡き後、植物を管理してくれることに期待してはならないと覚悟しています。植物に限らず、いざという時遺族に手間や厄介ごとを残さぬよう備えることが終活でありましょう。

 木々の根が深く張らぬよう浅く植え、ぶどう棚も自作の温室もすぐに撤去できるよう、わざと固定具を減らし仮止めのようにしています。コンクリートも極力使わずに作業します。

 今年も、あとわずかで終わります。もう少し楽しみたい、もう少し今の生活が続けられたらと願いつつ草を抜き、落ち葉を集め、掃除をいたします。

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