大井幸子さんが、トンガ近海における海底火山の大噴火について秀逸な論考を発表しています。要は、世界権力の思惑とはうらはらに、今後数年間のうちに地球寒冷化と食糧不足が懸念されるという内容です。世界は、いよいよサバイバルの時代に突入したようです。
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トンガ近海における海底火山の大噴火 差し迫る5つのリスク 「世界の5大リスク」からのサバイバル、何をすべきか?
By 大井 幸子 2022/01/19
皆さんは『ファクトフルネス』を読んだことがありますか?この本の英語版は2018年4月に出版され、すぐに世界中でベストセラーになりました。日本では2019年1月に出版されました。私は武蔵野大学で客員教授をしていますが、授業では本書を使って講義をしています。
この著者のハンス・ロスリング氏は2017年に亡くなっていますが、本書には驚くべき予言が記されています。
“わたしがいちばん心配している5つのリスクは、感染症の世界的な流行、金融危機、世界大戦、地球温暖化、そして極度の貧困だ。なぜこの5つを特に心配しているかと言えば、実際に起こる可能性が高いからだ。・・・(この5つのリスクに加えて、6番目のリスクがある。それは、見えないリスクだ。わたしたちが考えてもみなかった何かが、苦しみや荒廃を引き起こす可能性がある。・・・)” 本書 301-302頁より引用
ロスリング氏の記述はまさに今現在の状況と、これから起こる将来像を描写しているようです。
実際、2020年に突如として「コロナショック」が起こり、世界はパンデミック感染拡大の恐怖に陥りました。ロックダウンが世界同時多発的に起こり、経済活動が遮断されました。その影響下で、世界的にインフレが蔓延し、不況と金融危機が忍び寄ります。そして、世界各地では戦争の予感がします。特に、中国による台湾、尖閣への侵攻、ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮による弾道ミサイル発射などの地政学リスクは、日本の安全保障を直撃します。
そして、つい先日起こったトンガ近海での海底火山の大噴火によって、地球温暖化とは逆の寒冷化への気候変動が起こると予想されます。一般に歴史的レベルの「破局噴火」で数年後には気候が寒冷化に向かうと言われています。
この大きな地球規模の地殻変動による寒冷化は、やがて世界で飢饉、食糧不足などを引き起こすでしょう。今、トンガでは津波の後、水や食料がなく、支援も届かず、人々は生死をさまようほどの極度の貧困状態に陥っています。同じような状況が何年かかけて世界に波及していくかもしれません。
最後に、ロスリング氏が指摘した6番目のリスク(目に見えないリスク)とは何か?私はすでにその正体が明らかになっていると思います。それは、デジタルファシズム、あるいは、全体主義的政府 Totalitarian government です。全ての経済活動をコントロールし、富を独占するために、国民から人権を奪う独裁的な政治システムで、オーウェル『1984』で描かれているような社会です。
なんだか悲観的な見通しばかりです。こうなると日本は21世紀をどうサバイバルするかを真剣に考えなければならないでしょう。仮に戦争や自然災害で国土が破壊されるといった最悪の状況でも国民が生き延びられるよう、究極の生き残り策が必要です。生き残ることさえできれば、次の新しい時代を切り開くことができます。
そのためには何をすべきか?まずは水・食料・燃料といったライフラインの確保です。もはや、国民から税金を巻き上げることしか頭にない政府に頼ることはできません。私の頭の中には、「日本版オーナーシップ・ソサイエティ」や新しいコミュニティの創設と自治といったアイデアがあります。詳細は当ニュースレター対談「日本再生への道」をご覧下さい。
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トンガ近海における海底火山の大噴火 差し迫る5つのリスク 「世界の5大リスク」からのサバイバル、何をすべきか?
By 大井 幸子 2022/01/19
皆さんは『ファクトフルネス』を読んだことがありますか?この本の英語版は2018年4月に出版され、すぐに世界中でベストセラーになりました。日本では2019年1月に出版されました。私は武蔵野大学で客員教授をしていますが、授業では本書を使って講義をしています。
この著者のハンス・ロスリング氏は2017年に亡くなっていますが、本書には驚くべき予言が記されています。
“わたしがいちばん心配している5つのリスクは、感染症の世界的な流行、金融危機、世界大戦、地球温暖化、そして極度の貧困だ。なぜこの5つを特に心配しているかと言えば、実際に起こる可能性が高いからだ。・・・(この5つのリスクに加えて、6番目のリスクがある。それは、見えないリスクだ。わたしたちが考えてもみなかった何かが、苦しみや荒廃を引き起こす可能性がある。・・・)” 本書 301-302頁より引用
ロスリング氏の記述はまさに今現在の状況と、これから起こる将来像を描写しているようです。
実際、2020年に突如として「コロナショック」が起こり、世界はパンデミック感染拡大の恐怖に陥りました。ロックダウンが世界同時多発的に起こり、経済活動が遮断されました。その影響下で、世界的にインフレが蔓延し、不況と金融危機が忍び寄ります。そして、世界各地では戦争の予感がします。特に、中国による台湾、尖閣への侵攻、ロシアによるウクライナ侵攻、北朝鮮による弾道ミサイル発射などの地政学リスクは、日本の安全保障を直撃します。
そして、つい先日起こったトンガ近海での海底火山の大噴火によって、地球温暖化とは逆の寒冷化への気候変動が起こると予想されます。一般に歴史的レベルの「破局噴火」で数年後には気候が寒冷化に向かうと言われています。
この大きな地球規模の地殻変動による寒冷化は、やがて世界で飢饉、食糧不足などを引き起こすでしょう。今、トンガでは津波の後、水や食料がなく、支援も届かず、人々は生死をさまようほどの極度の貧困状態に陥っています。同じような状況が何年かかけて世界に波及していくかもしれません。
最後に、ロスリング氏が指摘した6番目のリスク(目に見えないリスク)とは何か?私はすでにその正体が明らかになっていると思います。それは、デジタルファシズム、あるいは、全体主義的政府 Totalitarian government です。全ての経済活動をコントロールし、富を独占するために、国民から人権を奪う独裁的な政治システムで、オーウェル『1984』で描かれているような社会です。
なんだか悲観的な見通しばかりです。こうなると日本は21世紀をどうサバイバルするかを真剣に考えなければならないでしょう。仮に戦争や自然災害で国土が破壊されるといった最悪の状況でも国民が生き延びられるよう、究極の生き残り策が必要です。生き残ることさえできれば、次の新しい時代を切り開くことができます。
そのためには何をすべきか?まずは水・食料・燃料といったライフラインの確保です。もはや、国民から税金を巻き上げることしか頭にない政府に頼ることはできません。私の頭の中には、「日本版オーナーシップ・ソサイエティ」や新しいコミュニティの創設と自治といったアイデアがあります。詳細は当ニュースレター対談「日本再生への道」をご覧下さい。