美津島明編集「直言の宴」

政治・経済・思想・文化全般をカヴァーした言論を展開します。

バイデンとゼレンスキーは、「クレプトクラシー」でつながる

2022年03月24日 20時20分11秒 | 世界情勢
今回は、金融コンサルタント大井幸子女史の最近論考の全面引用です。

「クレプトクラシー」とは、当論考中にあるとおり「少数の権力者が国民や国家の金(税金)を横領し、私服を肥やす政治体制」です。いわゆる権威主義的国家ではびこる政治的病と申せましょう。

〔ついでながら日本もまた、財務省を頂点とする「クレプトクラシー」を有していると当方は考えます。高橋洋一氏によれば、財務省官僚たちは自分たちの天下り先としての特殊法人を作るために税金をせっせと乱用しているのですから、その意味で日本は、少なくとも一側面において財務省「クレプトクラシー」国家、すなわち財務省泥棒体制国家であると言えるでしょう。財務官僚は、「俺サマは偉いんだから、国富を分捕るんだ」という権威主義国家のリーダーたちと思考経路を共有しています〕

大井女史によれば、バイデンがウクライナや中共と不適切な関係を有することはつとに知られています。また、ゼレンスキー大統領にはブリスマという石油会社を牛耳る大富豪コロモイスキーという大物サポーターがいます。コロモイスキーは、ネオナチのアゾフ連隊の資金源でもあります。

〔参考〕及川幸久動画【ウクライナ・ゼレンスキー大統領とネオナチとの関係】
blog.goo.ne.jp/mdsdc568/1

このように、バイデンとゼレンスキーは、「クレプトクラシー」という共通項でつながると女史は主張しています。

***

クレプトクラシーを知っていますか?独裁者を動かす資金の実態
By 大井 幸子 On 2022/03/24 Last updated 2022/03/24

 democracy(民主政治)、autocracy(独裁政治)と並んで、kleptocracy(泥棒政治)という言葉があります。「クレプトクラシー」とは「少数の権力者が国民や国家の金(税金)を横領し、私服を肥やす政治体制」で、「泥棒政治」と翻訳されています。

 民主国家であれば政治家は選挙で選ばれる国民の代表です。民主主義が未熟な国家では、民主的な選挙はなく、権力者とその家族や取り巻きが国富を独占し、表向きには独裁者を大統領に仕立て、その裏で彼らが政治と国富をコントロールします。社会主義や共産主義では旧ソ連のノーメンクラツーラのように、ほんの一握りのエリートだけが莫大な富を独占します。

 今年年初にカザフスタンで大規模なデモが暴動に発展し、トカエフ大統領が非常事態を宣言し、ロシアの軍隊の力を借りて旧勢力のナザルバエフ元大統領とマシモフ元首相らを排除しました。(詳細は当ニュースレター1月11月号をご覧下さい。https://globalstream-news.com/220111/

 このカザフスタン情勢を追う中で、私は「クレプトクラシー」の実態を知ることになりました。旧ソ連メンバーで天然資源に恵まれた国々では、独裁者の家族と取り巻きが資源とその利権を独占し巨万の富を蓄え、汚職や腐敗が蔓延しています。国富を私物化し、私服を肥やす、その独裁体制を続けるために国民の人権を抑圧する、こうした為政者の特徴は、カザフスタンのみならず、ロシア、ウクライナにも当てはまります。

 ロンドンのチャタムハウスによる「クレプトクラシー」レポートでは、ソ連崩壊後に「新興財閥」が台頭し、ロンドンの金融センターを中心に富を膨らましていった様子が報告されています。例えば、中央アジアを含む6カ国(カザフスタン、アゼルバイジャン、ロシア、キルギス、ウクライナ、ウズベキスタン)の新興財閥がロンドンの高級不動産を買い漁ったと記されています。

 新興財閥は「オリガルヒ」と訳されますが、オリガルヒの中身、つまり財閥を構成するメンバーは政権の転覆とともに入れ替わります。例えば、ソ連崩壊後の1993年に設立されたユコスは世界最大級の民間石油会社の一つでした。ユコスCEOのホドルコフスキーは新興ユダヤ財閥の勢いを高めましたが、2005年にはプーチン政権により破綻させられ、ホドルコフスキー自身も脱税容疑で国を追われ、今は亡命生活を送っているようです。ユコスはプーチン側近が会長を務める国営企業ロスネフチに吸収されました。このように、エリツイン(1991-99年)からプーチンに大統領が交代し、多くのオルガリヒは親プーチンへと入れ替わりました。

 ウクライナはどうでしょうか。弁舌爽やかなゼレンスキー大統領にはブリスマという石油会社を牛耳る大富豪コロモイスキーという大物サポーターがあるようです。

〔参考〕harano Times 動画【日本語字幕】「ゼレンスキーの背後に暗躍し、ウクライナを操る人々、ハンターバイデン、石油会社ブリスマ、など」


 そして、今、ウクライナとの関係についてバイデン・ファミリーのスキャンダルも再び表に出てきています。当ニュースレターでも、バイデン・ファミリーが、中共やウクライナと不適切なビジネスを行なってきたことが2020年11月の大統領選挙の前から暴露されてきたことを伝えてきました。

「オクトーバーサプライズ バイデン ファミリーの闇」2020/10/26
globalstream-news.com/201026/

「米大統領選間近 コロナ禍で炙り出される真実」2020/11/2
globalstream-news.com/201102/   からの引用↓
「ハンター・バイデンらの会社Rosemont Senecaが、中国のプライベート・エクイティBHRと協力して米国企業Hennings Automotiveを買収し、その国防に関わるテクノロジーを中国に移転したというものだ。ここにはケリー元国務長官のケリーファミリーも関与している。BHRの裏には中国銀行の融資があり、オバマ政権中枢が中共とズブズブだったことを証拠づけている。」

「米民主主義が死ぬとき、資本主義終焉の鐘がなる」2020/11/22
globalstream-news.com/201122/ 

 このスキャンダルが発覚したきっかけは、バイデン大統領の息子ハンターが様々な非合法的な取引を行った内容を彼のパソコン(PC)に残し、そのPCを修理に出したまま90日以上引き取りに来なかったという経緯です。

PC修理店主が内容をみてFBIに報告、が、FBIは動かなかったので、当時トランプ大統領側近だったジュリアーニ元NY市長に報告し、それをニューヨークポスト紙が選挙直前に報じました。大統領選で民主党を勝たせたいメディアがこのスキャンダルをもみ消そうと、PCの内容の信ぴょう性を批判しました。

しかし、つい最近になって批判の先頭に立っていたニューヨークタイムズ紙が信ぴょう性を認めました

 バイデン・ファミリーも富豪ゼレンスキーもその背後には「クレプトクラシー」という共通項があるようです。彼らの裏では、ウクライナと対立するロシアや財閥トップ、米民主党政権、さらに政権裏にある金融資本家を含む複雑な利権争いがありそうです。いずれにせよ、為政者の化けの皮がどんどん剝がされて国民が真実を知り、本当の経世済民の世の中になり、無益な戦争がなくなり平和と繁栄が戻ることを願ってやみません。
 

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かくのごとく、ウクライナをめぐる情勢は複雑極まりません。勧善懲悪で割り切ることなど不可能です。
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宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国 第3回】

2022年03月24日 00時37分01秒 | 世界史
第一回では「中国人は都市の民。商売をして漢字を書ければ中国人」という話が、第二回では「皇帝は、町と自分を道路でつないで、町の富が自分に集中するようにした。それゆえ皇帝は中国最大の資本家だった」という話がそれぞれ展開されました。

今回は、皇帝制度を維持するために重要な意味を持っていた「朝礼」「朝廷」「位」「朝貢」について触れられます。

特に朝貢についての話が、脳裏に深く刻み込まれました。

異国の使節が、手土産を持って朝礼に参加することが「朝貢」です。朝貢は、皇帝に対する外国の君主の友好の意思の表現なのです。そこには基本的に上下関係の意識はありません。つまり、外国の君主にしてみれば、皇帝に朝貢したからといって皇帝の臣下になったわけでもありません。ましてや中国の支配権を受け入れたわけでもありません。

それを現代の中国は「朝貢は中国への臣属の表現」と曲解するわけです。

かくのごとく、歴史を正しく認識することはとても大切です。

詳細については、当動画をごらんください。

【6月19日配信】皇帝たちの中国 第3回「朝貢の真実」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】

→ 宮脇淳子さん動画【皇帝たちの中国 第4回「漢字を使いこなせない中国人」】blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/8554c19d03686fa130ae172b27c37dfc
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