行雲流水の如くに

菅政権の焦りが生んだワクチン接種作戦の失敗

焦るーー(思うようにことが運ばない時)急がなければいけないと思うあまり、ふだんの落ち着きを失う

テレビに映る菅首相を見ていると、こちらも何となく不安になってしまう。

不安そうで言葉にも力がない。

結局「ピーターの法則」で言うところの、官房長官から首相に上り詰めた途端「無能化」したということだろう。

階層社会では、すべての人は昇進を重ね、おのおのの無能レベルに到達する」

 

◉オリパラ開催のためには何としてもワクチン接種をという思いが焦りにつながる。

拙ブログ6月24日ーー「ワクチン供給に懸念ーー職域接種受付休止」

上記ブログで指摘した通り地方自治体を信頼して「護送船団方式」で粛々と対応すればよかったのだ。

最初の進捗状況は遅いように見えても、方針が決まっていざ実行となれば日本人の集団的パワーはすごいものがある。

ところが我慢できずに、自衛隊を引っ張りだしたり、体力のある大企業などに優先接種を認めた。

すると何が起きるか?

5秒間停止の満員電車にこぞってみな乗ろうとする。

結局力のあるやつ、金のあるやつが弱い者押しのけて(結果的にそうなる)乗り込むことになるのだ。

 

◉特急の満員電車に押し込んだ結果、普通列車の地方自治体分に齟齬が発生している。

一部自治体でワクチン供給が遅れ始めているという。

通常運行分に不足がきたすようでは結果的に全体が遅れてしまう。

7月いっぱいで高齢者のワクチン接種完了などは嘘っぱち。

このへんの田舎でも予約すらめどが立っていない高齢者がかなりいる。

 

◉「譲れない信条」を持つ人間(今回の場合菅首相)は予測にとって不利に働く。

菅義偉というタイプはぶれないということを信条にしているせいか、人の意見を素直に聞かないようだ。

しかし予測不能なことが毎日のように起きるワクチンとの戦いにおいて負ける確率が高くなる。

「確率論的にモノを考える傾向にある人間がコロナとの戦いに勝利するのだろうが、果たしてそのような人間がこの政権にいるのだろうか?


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コメント一覧

megii123
kenちゃん
私が現役の時もそうでしたが、日本が組織として力を発揮するのは、「現場が集中した時」=「現場力」だと思います。
その意味で「ワクチン接種」はいいチャンスだったのです。
残念ことにトップの迷走と頑迷固陋が先行きを不透明なものにしてしまいました。

正直なところカラオケはそんなにうまくはありません。
どちらかというとカラオケなしで自由に歌う方が好きですね。
森重久弥風が好みです。
knsw0805
「行雲」さん、今日の文章も素晴らしいです。自治体の首長が政府に怒り心頭でものね。何か歯車が狂い始めていますね。行雲さんの今日の文章で凄いのは、「最初の進捗状況は遅いように見えても、方針が決まっていざ実行となれば日本人の集団的パワーはすごいものがある」最初から見通していましたね。大体職域接種なんておかしいと思っていました。話はコロッと変わりますが石川さゆりの「天城越え」「津軽海峡冬景色」は大好きな歌ですが、「風の盆恋歌」は難しい、この3つを聞いただけでカラオケも玄人はだしと分かります。私は全て下手な横好きです(笑)
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