行雲流水の如くに

ジエンダー平等を激しく批判する人たちは本当に保守なのだろうか?

「保守」というのは、伝統を尊重しつつ問題があればその都度手直ししていくやり方を好む

その意味では日本人の大部分は「保守主義者」といえる。

保守の対になる言葉は「革新」だが、社会党が衰退した後は余りこの言葉は使われなくなった。

代りによく使われるようになったのが「リベラル」だ。

ところが日本人でこの言葉を真に理解している人はどれくらいいるだろうか?

 

リベラルは、個人の自由や個性を重んじる、自由主義の意味だ。

そのことは当然多様な価値観を認めることにつながる。

日本でもようやくジエンダー平等を認めようという空気が出来つつある。

その意味ではリベラルの何たるかが分かってきたということだろう。

 

保守の本質は伝統を尊重しながら時代の変化に対応して漸進的に改革していくところにある。

ところがLGBT法案で見せた自民党保守派の頑迷固陋さは、保守というより守旧派というべきだろう。

またその佇まいが美しくない。

「こんな法案が出たら絶対に反対する」と獅子吼していた人たちが、いざ採決が始まるとトイレに駆け込んだり欠席する。

勘定を支払う段になって急にいなくなるタイプがいる。

まずそんなところだろう。

節を曲げて賛成票を投じた保守の面々が20人近くいるようだが、要するに「踏み絵」を踏んだということか?

 

深い河は静かに流れる

分別のある人や真に力量のある人は、沈着でやたらに騒がない。


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