行雲流水の如くに

検察の意地を示せるか河井前法相夫婦の選挙違反問題ーー官邸対検察の戦い始まる

「新型コロナ」問題が、人々を恐怖や不安に陥れているが、もっと懸念すべき事柄が安倍政権下で行われている。

それは安倍政権が検察庁長官人事に介入し、行政、立法に続いて司法までも壟断し、この国の民主主義を破壊しようとしていることだ。

首相官邸に近い黒川東京高検検事長を検事総長にするために、無理やり従来からとられてきた法解釈を捻じ曲げた。

 

森まさこ法相は、弁護士出身にしてはつじつまの合わない答弁を続けているが、もう完全に「詰み」の案件だ。

自民党のベテラン国会議員からも、「国会ではメイクをばっちり決めてくる。答弁もそろそろ決めてほしいね」との声。

 

国会では黒川東京高検検事長の定年延長問題で紛糾中に、3月3日、広島地検が河井夫婦秘書3名の逮捕に踏み切った。

河井夫婦の携帯電話も抑えたようだから、広島地検の腹は固い。

広島地検は東京と大阪の特捜部、広島県警の協力を得ながら逮捕したが、当然稲田検事総長の了解のもとで行ったはずだ。

明らかに黒川問題は、安倍官邸対検察の戦いになった。

 

弁護士や学者で作る「社会文化法律センター」や「自由法曹団」などの9つの団体が、5日都内で記者会見を開き、共同で抗議声明を発表した。

「検事総長は、政治権力の検察への不当な介入を防ぐ防波堤で、歴代自民党政権も総長人事に介入することを厳に慎んできた。長年の法解釈を無視し、官邸の独断で行われたもので与党や検察庁の中からも異論が噴出している」と指摘し、定年延長を認めた閣議決定の撤回と黒川氏の辞職を求めた。

 

「弱り目に祟り目」ということわざがあるが、安倍政権はまさにそのような状態にある。

ようするに「身から出た錆」ということだ。

コロナ対策に迷走しているうちに経済の状況は毎日悪化の一途をたどっている。

もうこの政権に大きな期待は持てないだろう。

「腐り始めた魚の頭」は早く取り替えないと「美しい国日本」が見るも無残な国になってしまうだろう。


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