補正予算案が衆院を通過して石破政権は最初の関門を突破した。
自民党は少数与党の悲哀か、立憲、国民、維新の会に秋波を送って何とか第一ハードルを乗り越えた。
しかし強かな面もある。国民民主だけに頼り切れないとみて立憲や維新にも色目を使ったわけだ。
秋波というのは秋の澄んだ波。転じて、美人の涼しい目もとを言う。
自民党が美人とはとても思えないのだが。
そんななかで、予算を修正させて能登の復興予算を増額した部分は賛成したが、他の水膨れ予算に反対した立憲民主のスタンスが最もまともか。
色目には惑わされなかったということだ。
国民民主はまさに「悪女の深情け」にはまって、にっちもさっちもいかず証文はとったが「から手形」の可能性もある。
最悪は維新か、自民党幹部から「エサもつけずに魚が釣れた」とまで言われている。
自民党の次の関門は「政治改革関連法案」の審議だ。
自民党は何とか国民民主を巻き込んで「企業・団体献金」廃止を阻止したい。
しかしこの点で国民民主が与党寄りになれば来年の参院選は戦えないだろうし、支持率も下がる。
この国会で何もまとまらない、ということも考えられる。
しかし「ズルズルいけば困るのは自民だ」(立憲中堅)と焦りはないようだ。