我が国が今のような小選挙区制をとる限り、政権交代可能な二つの塊が必要だ。
与党の自民党と公明党は、今の小選挙区制の意味を十分理解し、早くから共闘体制を組んでいる。
そのやり方は、10前後の小選挙区を公明党に渡し、残りの選挙区では自民党に入れてもらうという手法。
勿論それでは公明党が割を食うので比例票は公明党に一定数渡している。
一方の野党は全くバラバラで、野党の中から「ゆ党」といわれるような日本維新の会なども出てきた。
しかしようやく、立憲、国民、共産、社民、れいわの野党共闘体制が整った。
小選挙区289議席だが、220程度一本化できたという。
どんな試合でも最初から勝ち負けがはっきりしていたら、誰も応援に行かない。
ところが与野党伯仲の可能性が出てきたらそうはいかない。
そのことが政治に緊張をもたらすのだ。
国民の四分の一の支持しかない自民党が、圧倒的な議席を得て傲慢な政局運営に明け暮れた。
安部・菅政権の後継たる岸田首相も、森友、加計、桜、河井疑惑に口を拭ったままだ。
最近では甘利幹事長疑惑が再燃した。
落語でよく使われる言葉に「まくら」がある。
野党陣営の街頭演説で「まくら」に使われるのが、甘利幹事長賄賂疑惑だ。
「甘利さん、大臣室でポケットに50万円、それはあんまりだ」
今年の流行語に選ばれるかもしれない。
今回の衆院選は有権者の選択眼が試される。
羊頭を掲げ狗肉を売る政党はどこか?
甘い言葉には騙されないようにしよう!