田舎暮らしの身であるから、世の中の動きとは少し距離を置いているのだが、「新型コロナ」のウイールス如きものが、やはりやって来る。
ウイールスというものは目に見えないから始末に悪い。
専門家会議のエライ先生たちが「大変だ!大変だ!」と言うから、世の中ひっくり返ったような騒ぎになる。(2月24日)
安倍首相と側近の茶坊主がそれなりの狙いでこの流れに乗っかった。
雑誌「選択」によれば、
1月下旬、総理大臣官邸の一室で「神風だ」とざわめく声があった。
新型ウイールスの感染拡大が、世間の関心を「桜を見る会」や統合型リゾート(IR)をめぐる汚職事件からそらす展開に興奮する安倍側近らだった。
「桜を見る会」、東京高検黒川検事長定年延長問題、さらには「クルーズ船」での対応失敗などで追い詰められていた。
だから専門家会議の提言に乗ったということだ。
しかし不謹慎な話だ。
国民の生命が脅かされかねない新型コロナの問題を「神風」だとは。
この安倍政権の腐りきった体質が良く表れているようだ。
専門家会議の12名のメンバーよく眺めてみると、座長をはじめとした中枢は、国立感染症研究所で抑えられている。
そしてその見解というものも、具体的な計数に基づく提言と言うよりも思い付きに近い。
安倍晋三は、専門家会議の「これから1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際となります」との提言に飛びついた。
飛びついたのは良いのだが関係閣僚の根回しもせず暴走したから批判がやまず。
「神風」にはならず、玄界灘で沈没しそうだ。
日本人は島国の安穏とした暮らしに慣れているから、「新型コロナ」などの予測不能な突然の恐怖に弱いようだ。
その弱みを利用して「桜を見る会」、東京高検黒川検事長定年問題、クルーズ船の失敗などを上書きして消そうとしたがそうはいかないだろう。
今の段階で確かなことは言えないが、「新型コロナ」の感染状況はあまり深刻ではない。
PCR検査を十分にしないから低く抑えられている面はある。
しかしそうだとしても、東京、名古屋、大阪などで今程度の増加状況であれば、4月に向かって収束していくだろう。
問題は後先考えずに、小中学校休校などを行ったために、経済面への影響が過度に出始めている。
7年前の「アベノミクス」は失敗に帰し、いまや「アベノウイールス」が日本全土を覆い始めたようだ。