ロシアには形ばかりの野党は存在するが、実質的にプーチンの皇帝政治が続いている。
勿論言論の自由もない。
中国も一党独裁政権だ。
政権交代可能な野党が存在しなければ独裁政治が進む可能性が強くなる。
昨日は久しぶりの衆議院予算委員会が開かれた。
国会中継をまともに聞いている人はどれくらいいるのだろう。
私は草むしりをしながら聞くことにしている。ながら仕事にちょうど良い。
実は予算委員会の質疑は極めて重要なやりとりがなされている。
野党のトップバッターとして立憲民主党の泉健太代表が質問に立った。
物価高に対する岸田政権の対応を厳しく批判。
なかでも安倍晋三・黒田東彦のコンビで9年近くにわたって続いている「異次元緩和」の見直しが中心。
黒田総裁は来年4月に任期がくる。
岸田政権はしりぬぐいの覚悟があるのだろうか?
今日の答弁を聞く限りにおいてかなり心配だ。
カンフル注射を9年も打ち続けているから、日本の金融財政政策は出口の見えない迷路にはまり込んでいる。
政府にすり寄る政党ばかりだとこのような骨太の議論はなされない。
「プランB」を持った政党を少々頼りなくても育てることが必要だ。
野党の大切さを十分に認識しているのがイギリスであろうか。
「イギリス憲政論」を著したW.バジョットは、「陛下の野党」という言葉を用いた。
政治の批判は野党の仕事という認識なのだ。
強い野党としっかりしたメディアが存在すれば独裁政権はあり得ないのだ。