人間の一生をいくつかに分けて考えるというのはどの国でも見られるが、古代インドの場合は次のようになる。
学生期(がくしょうき)ーー少年時代から大人になるまで。
家住期(かじゅうき)ーー社会に出て就職し結婚そして家長としての役割を果たす。
林住期(りんじゅうき)ーーリタイアして悠々自適の生活を送る。
遊行期(ゆぎょうき)ーー家を出て、林を出て孤独の旅に出る。
上記は古代インドのはなしだが、現代でも十分通用する。
問題の遊行期だが、ここまで割り切って生きている人は少なかろう。
思い出されるのは松尾芭蕉だ。
旅に病んで夢は枯野をかけ廻る
芭蕉はこの句を辞世の句ではないと言いきっている。
(逆説的なのだが)
「わが生涯、いひ捨てし句々、一句として辞世ならざるはなし」
この句は、冒険心を以て前向きに生きていこうとする覚悟、と解釈すべきなのだろう。
ただここまで厳しいと私のような凡人はなかなかついていけない。
やはり大伴旅人のような生き方が向いているのかもしれない。
この世にし楽しくあらば来む世には蟲に鳥にもわれはなりなむ
薔薇(万葉)日本で作出
そして菜根譚の次の句も良い。
花は半開を看 酒は微醺を飲む
近くに住む札幌市内の病院に勤務する先生の話によると、
最近はアルコールの急性中毒で運ばれてくる若者が多いらしい。
コロナ感染が減ってきているがあまり安心はできないようだ。
薔薇(プリンセス・ドウ・モナコ)